本田が挑むメキシコリーグの環境は? 先駆者証言、アルコールを使う驚きの高地トレも

アルコールにコーラ、高地への適応

 本田が加入したパチューカは標高2400メートルを超えるところにある。そのため「高地」という環境が、メキシコサッカーにおけるキーワードとして取り上げられているが、トルーカはパチューカのそれを上回る標高2683メートル。現地を訪れるだけで息が切れるような過酷な環境だった。

 そんな高地での苦労を尋ねると、いきなり予想外の答えが返ってきた。

「僕が初めてメキシコに行った時は何も感じなかったんですよ。なぜかというと、高地何メートルだとか、海抜何メートルということをそもそも知らなかった。考えてなかったんです(笑)。だからメンタル的な部分もあるのかなと思います」

 まだ成長期だった体は、順応性が高かったのだろうか。高地の洗礼を浴びることはなかったという。それでも、チームが行う高地トレーニングは激しいもので、選手でも戸惑うような手法も取り入れられていた。

「標高2400メートルともなれば、高山病の危険性も高くなります。普通の人だったら走ることなんて考えないでしょうね。それでもトルーカ時代には、合宿で最初にアカプルコという海抜0メートルに近いところでフィジカルトレーニングをやり、その後に標高3000メートルの高地まで行ってトレーニングしました。その時は、片手にアルコールを含ませた脱脂綿を持っていました。くらりときたら、それをこう(口のあたりに手を持ってきて)吸うんです。あとは糖分を摂るために炭酸を抜いたコーラを持っていましたね。そんな状態でやる練習って、良くないんじゃないのという話でしたね(笑)」

 

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング