本田加入のパチューカに潜入! 全寮制の学校に病院、映画館も備えた巨大施設とは
「会長は日本の教育をリスペクトしています」
――日本でもすでに報道されているように、パチューカの施設はとても充実しています。実際にご覧になって、いかがでしたか?
「すごいですよ。すごい。“グループ・パチューカ”として見た時に、全体の規模がすごく大きい。全寮制の学校が小・中・高校とあって、サッカー大学も病院もある。リハビリも手術も脳ドックもメディカルチェックも、全て施設内で受けることができます。その他にも寮は全部で420くらいの部屋があり、コンビニや床屋やコインランドリーも全てセキュリティーの門を越えた中にあって、外に出る必要がないんです。
サッカーコートは10面くらいありますし、GK専用の練習場、パデル(スペイン発祥のラケットスポーツ)のコート、そして映画館や選手の家族も利用できるスパ施設と、本当にありとあらゆるものが揃っています。この10年でパチューカというクラブの規模は、ここまで大きくなったのかとビックリしました」
――本田選手も充実していた施設を絶賛していました。実業家としての一面を持つ本田選手にとっては、学べることも多そうですね。
「ヘスス・マルティ会長は、自ら事業をやっていてお金は潤沢にあります。ヘスス会長はものすごく熱い人。親日家で日本の教育を非常にリスペクトしていて、日本にも何度も来ている。サッカーではプロの選手になれない人の方が多いので、それならばサッカーをやっている間も勉強ができる環境が必要というのが会長の考えです。
パチューカではユースの子をはじめ、トップチームでも若手は学校に行っている選手がいます。例えば、会計士や弁護士など専門分野を専攻することもできますし、会長の頭の中には“文武両道”という考え方があるんです。セカンドキャリアというよりも、選手になれない人の方が多いから、なれなかった時のことを考えてちゃんと勉強しなければいけないという会長の考えは、腑に落ちるものがありました」