セードルフ監督がダービー不出場の本田に言及 「重要な選手の一人だが、誰かが犠牲にならなければならなかった」

失意の背番号10を気遣うコメント

 

「日本では少しでも本田のプレーをみたいとみんなが思っていたが、本田にプレーチャンスはなかった。ローマ戦の彼のプレーが原因か。コンディションの問題か。試合展開で起用できなかったのか」

 

 そのやや長い質問に対し、指揮官としてダービー初勝利を手にし、喜色をにじませていたセードルフ監督はこう切り出した。

 

「本田はローザ(メンバー)の中でも、最も重要な選手の一人。(交代の兼ね合いで)誰か選手を犠牲にしなければいけなかったが、それが彼になった。彼のプロ意識の高さや、チームの一員としての精神に私は脱帽する。私自身は本田はミラニスタたちにとても評価されていると確信している。なぜなら個性のある人物だし、才能があり、大きなプロ意識を持っているから」

 

 指揮官は起用しなかった理由を戦術上の問題とほのめかすに留まった。ベンチを温め続けた本田のプロフェッショナルな意識を称えることで、失意の出番なしに終わった「背番号10」をフォローしようとしたのだろうか。

 

 辛辣で有名なメディアは本田について、「ダービーは彼にはあまりにも重荷であるということだったのか?」と追求するが、「その質問にはもう答えた」とかわした。

 

「残るリーグ戦2試合、アタランタ戦とサッソォーロ戦は本田にプレーチャンスがあると思っていいのか?」という本田に関連する3つ目の質問に対しては「イエス、彼には常にプレーチャンスがあった」と、まさにダービーマッチ前日と同じ回答だった。それはつまり、セリエA1年目の終盤戦で、本田の出場機会が減少することと同義であると見ても間違いないのかもしれない。

 

【了】

 

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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