日ノ本学園、2年ぶり5回目の日本一! 「サボり上手」の2年生FW澁川が激走ヘッド
監督も同僚も証言する「サボる」の真相
結果を出したのは、2年生FWの澁川鈴菜だった。
宮本が右サイドへフリーで抜け出して1対1を仕掛ける素振りで時間を作る間に、前線へ。宮本のバックパスを受けた伊藤美玖(3年)がクロスを上げると「キックの精度が良い選手なので、来ると思った」とそのままゴール前へ走り込み、豪快なヘディングシュートを決めた。苦境を救う一発は、日本一を決める決勝点になった。
勝利の立役者について話を聞くと、田邊監督は「真面目な子が多いんですけど、あの子は、サッカー的に上手くサボります」と苦笑いを浮かべた。エースの宮本に聞いても「サボりますね」という証言が返ってきた。
運動量が課題という澁川にも自覚はある。「動かないでいて、相手が離れてフリーになることもある」と積極的にマークを振り切るだけでなく、動かないプレーも狙っていることを明かした。