ミラノダービーで敗戦もインテル長友にイタリア人記者が及第点 「ミランにとって危険な攻撃をしようとしていた」
インテルの中では数少ない評価すべき選手
通信社「アーレア」のマウリツィオ・ピッツォフェラート記者は長友に6点をつけている。負けたチームの選手に対する6点という数字は平均点を上回る評価である。
ピッツォフェラート記者は「全体的にインテルはグレーに重苦しく曇っていて、みんなが不十分なプレーだったが、長友は特に前半攻撃的で、運動量も豊富だった。他のチームメイトたちが、引き分けで満足するような緩慢なプレーだったのに対し、唯一縦のスペースを窺い、攻め入ろうと努力していた」と評価。前半、左サイドでアグレッシブな仕掛けを見せたダイナモを称えていた。
「前回のダービーマッチでもミランをサイドで苦しめたように、長友はミランにとって危険な攻撃をしようとしていた。ただチームがあまりにも動かなかったので1人だけではうまく解決できなかった。正直チームメイトたちの動きが遅れていた。長友は合格点がふさわしい、数少ない選手の一人。守備? 守備は彼の一番の長所ではない」
インテルの番記者はそう説明し、モチベーションに溢れていた長友について、精彩を欠いたインテルでは数少ない評価の対象としていた。
一方、一般紙「ラ・レプブリカ」のアンドレア・ソッレンティーノ記者も長友に6点を与えた。「長友はパラシオと一緒で、特に前半、一番よく走っていた選手。ただ、あまりにもミスが多い、技術的なミスが多かった」と運動量を評価しながらも、最近指摘されている技術的なミスを課題に挙げていた。
「後半、よりいいスタートを切らなければならなかったが、試合がよくわかっていなかった。徐々に消えていた。前半はスピードがあったが、後半はそれがなかったように見えた。守備に関してはカカとデシリオとも、よく抑えて、悪くなかった。パラシオの次に優秀な選手として評価した」
後半の失速には苦言を呈しながらも、MFカカとDFデシリオの2人をしっかりとケアした守備力をソッレンティーノ記者は加点ポイントに挙げていた。
一方、残念ながらベンチを温め続けることになった本田は評価なしに終わっている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web