「久保くんに左足を振らせてしまった」 準優勝の浦和ユース主将が悔やむワンプレー

「プレミアやJユースで借りを返したい」

 こう橋岡が悔やんだのは後半34分、先制点を許したシーンだ。久保を起点としたパス回しからMF小林幹のパスを久保が再び受けてシュート。橋岡の必死のカバーリングも及ばず、ニアサイドを打ち破られた。

 このシーンについて、橋岡は自ら責任をかぶった。

「僕たちの右サイドを崩されて。最後の失点シーンは僕の後ろにボールが入って、久保くんがそこにポジションを取って、そこで久保くんに左足を振らせてしまったのは結果的にDFとして僕の指示が甘かったんだろうなと思います」

 一度のミスが失点に直結してしまうDFの難しさと恐ろしさ。それをクラブユース選手権決勝という舞台で思い知らされた橋岡は、それでも前を向いてこう答えた。

「負けたのは本当に悔しいですけど、この悔しさをバネに、今後のプレミアやJユースで借りを返したいなと思います」

 夏の大一番を終えたとはいえ、秋から冬にかけてユース世代の試合は続く。もちろんタイトルを逃した悔しさがあるのは間違いない。ただ、橋岡と浦和ユースに「FC東京と久保への雪辱」という新たなモチベーションが生まれるのならば、この敗戦は“リスタート”と捉えられるはずだ。

【了】

茂野聡士●文 text by Satoshi Shigeno

フットボールゾーンウェブ編集部●写真 photo by Football ZONE web

 

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング