浦和監督、勝負の“3枚替え”も裏目となり敗戦 審判の判定も「若干我々にとって不利だった」
「常にリスクを負わなければ試合に勝てない」
「今日のレフェリングは、若干我々にとって不利だった印象を受けています。相手のGKは途中に遅延行為でイエローカードを1枚もらいましたが、あと3枚くらいもらってもおかしくないくらい、我々が2人少ない状況のなかでも、時間を使ってなかなかボールを蹴らないような状況がありました。そのことに関して、言い訳をするつもりはないですが、私の見ていた印象として、今日のレフェリングはそういう印象を受けました」
また、ハーフタイムの時点で交代枠を使い切る采配についても、「リスクはつきもの」と批判に対して反論している。
「博打とおっしゃいましたが、サッカーでは常にリスクを負わなければ、試合に勝つことは難しいと思います。例えばハーフタイムに2人を交代して、後半が始まって15分後にもう1人を交代したとしても、その選手がケガをしない保証はありません。あるいは3枚目のカードを切った後に誰かがケガをすることもあると思います。それは誰にも分からないことです。試合が終わってみれば、起こった出来事を逆算しながら推察はできると思いますが、物事が起こる前に決断しなければいけないのが私の仕事です」
浦和は2人少ない状況で戦った後半にもボール保持率で相手を上回り、何度かチャンスを作った。そうした状況もあり、ペトロヴィッチ監督は「9人の状況と言いましたが、私は8人の状況でも同点に追いつける感覚を覚えていました。なぜなら、一人多くても少なくても、札幌の狙いは変わらなかった」と選手たちをねぎらった。しかし、この敗戦で浦和は20試合終了時点で9勝2分9敗と勝敗数はイーブンになった。
昨季のリーグ年間勝ち点1位を獲得したチームを支えた34試合28失点の堅守は完全に崩壊し、采配も裏目に出てしまった。リーグタイトル奪還は極めて厳しくなったが、ペトロヴィッチ監督は「下を向いて諦めてしまったら、前には進めません。痛い敗戦ですが、この敗戦を受け止めて、しっかりと立ち上がり前を向いて進んでいかなければいけない」と必死に前を向いた。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images