本田、勝てないミランに持論展開 サポーターのブーイングも悪影響?

「今のファンはしびれを切らしてしまって罵声に近い」

 

――チームとして細かくボールを奪ったところからいくというのはできてるのかなと。

「そうですよね。ユベントス戦もそうでしたけど、けっこういい位置で取れた時は2本、3本のパスでゴールまでいけてるんで、その回数を増やしていくことだと思うんですよね。見ててわかるように変にブーイングがなり始めると後ろからつないで前にいけるという雰囲気が出てこないんで。ファン……、僕が知りたいのは、全盛期のファンは逆に試合中の時間帯によってあまりよくなかった時にどういうアクションを起こしてたのか知りたかったですね。サンシーロの雰囲気。

 この雰囲気で後ろが何のためらいもなくゆっくりつないでいたのであれば、彼らのメンタリティー、全盛期のメンタリティーはすごいなと思いますけど、今と昔のファンのアクションは俺、絶対違うなって思ってますけどね。今のファンはホントにしびれを切らしてしまってある種、罵声に近いようなところも感じられるんで。ホントの愛情の叱咤ではないなって感じる部分は……。だからさっきも言ったけど、それで選手が上向きになるのであればどんどんやればいいけど、それで自信をなくして、つなげるところもロングキックに頼ってしまうとか、それでまた相手に簡単に拾われてしまう」

――そういうのは今まで感じたことはない? たとえばロシアとかで。

「ロシアは違いますし、オランダは全然違いますよね。オランダが一番サッカーファンはサッカーにこだわっている感はあります、でもそこは正解、不正解はないじゃないですか、サッカーなんでね。ただオランダは、たとえばロングボールを蹴ると逆にブーイングがなります」

――前回の試合(ユベントス戦)では、本田選手はサポーター席にまずいって挨拶をしていた。

「やっぱ一致団結しなきゃいけないと思うんですよ。みんながミランを勝たせたい、再建させたいっていう気持ちは一緒でしょ。それで全然違う方向を向いている人間がいるんであればそれは違うし、その思いはあるわけなんで、それを悪い方向に使うんじゃなくてやっぱり温め合うというか、ポジティブに物事を考えていくべきですよね」

――選手の中でも感じてます? 一致団結してやっているという点は。

「どうですかね。僕、イタリア語が流暢じゃないんでね」

――でもほとんど会話は……。

「いやいや全然ですよ。日本語やったらもっと……、日本語で日本人なら、まず座らせて全員会話しますよ。どう思ってるんやって」

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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