世界で敬愛される“天才”バッジョ 対戦相手も魅了した1994年W杯で放った輝き
決勝T1回戦で2ゴールを奪われた、元ナイジェリア代表GKルファイが振り返る
「偉大なるポニーテール」と称された元イタリア代表のファンタジスタ、ロベルト・バッジョは1994年アメリカ・ワールドカップで悲劇の英雄となった。決勝のブラジル戦、0-0で迎えたPK戦で5人目のキッカーを務めたバッジョは、シュートをバーの上に大きく外してしまう。うなだれるエースの姿はサッカー史に残る名シーンとなったが、決勝トーナメント突入後の準決勝までの3試合で5ゴールを奪った獅子奮迅の活躍もまた、今日まで語り継がれる伝説となっている。
そのきっかけとなった決勝トーナメント1回戦のゲームで、バッジョに起死回生の2ゴールを喫した当時のナイジェリア代表守護神が、稀代のファンタジスタの偉大さを振り返っている。衛星放送「スカイ・イタリア」が報じた。
1994年7月5日、ボストンのフォックスボロ・スタジアムで行われた決勝トーナメント1回戦で、“スーパーイーグルス”のゴールマウスを守ったのはGKペーター・ルファイだった。スペインのデポルティボ・ラ・コルーニャなどでプレーした守護神は、ナイジェリア代表65試合出場の記録を残し、2000年に現役を引退した。
そんなルファイには、忘れられない試合があるという。
「私は1994年のワールドカップで経験したことを、いまだに覚えている。皆さんも、私がお気に入りの選手の一人を覚えていると思うけれど」と、バッジョについてこう振り返った。