インテルを昨年買収した中国企業にマネーロンダリング疑惑浮上 補強の動きに影響も?

中国国営放送が告発し、蘇寧グループの株価も下落

 日本代表DF長友佑都が所属するインテルは、昨年株式70%を取得した中国企業、蘇寧グループのお膝元である南京にアジアツアーのため到着。現地は歓迎ムードとなっているが、同時にクラブ買収に関してマネーロンダリング疑惑が持ち上がっている。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が報じている。

 中国国営放送「CCTV」が、インテルの株式買収劇において、蘇寧グループが不正なマネーロンダリングを行ったと指摘したという。疑惑の渦中に放り込まれた形のインテルだが、蘇寧グループは「インテルに投資することで、中国に導入するレベルを向上させること、サッカー部門で外国の経験を学ぶことができる」と、国家戦略に沿うものだと表明したという。

 しかし、この告発により深セン証券取引所において蘇寧グループの株価は6.5%の下落となり、影響は顕著に表れているという。

 移籍市場での動きにおいては、同様にチャイナ・マネーを得た同じミラノのACミランが派手な補強劇を繰り広げているのに対し、インテルの動きは緩慢なものになっている。また、同じ蘇寧グループが中国で保有する江蘇蘇寧はリーグ戦で大不振に陥り、サポーターから「蘇寧は出ていけ」というバナーを掲げられるなど、足元がぐらついている。

 今後の中国当局による捜査次第では、インテルも大きな影響を受ける可能性が否定できない状況になっている。“中国リスク”を身を持って知る形になってしまったインテルだが、新シーズンに向けて現場のチーム作りにどのような影響が表れるのだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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