スコールズ氏がファン・ハールのルーニー起用法に苦言 「深刻な問題がある」

 

見逃してはいけないルーニーの 存在

「現在のチームではアンヘル・ディ・マリアが他の選手よりもリスクを冒している。残念ながらうまくいっていない。乏しい見返りと引き換えに、数多くボールを失っている。ポゼッションを強調しているように思えるが、私はポゼッションに対する妄執がそこにはある。ユナイテッドのファンはチームのボール保持率が40%だろうが、攻撃的なチームを見ることができている間は気にしない。私の経験ではサポーターは最強のチームでピーター・シュマイケル、エドウィン・ファン・デル・サールが失点したとしても、理解してくれる。向こう見ずでも、ナイーブでもない。あくまで目標が攻撃で、相手よりゴール数で上回ることで支えていた」

 現在のチームには黄金時代のチームに流れていた哲学 を探すことは難しいという。

「今季は何度ダビド・デ・ヘアに救われたことだろう。彼がいなければチームは3つか4つほど順位を下げていただろう。ロビン・ファン・ペルシーとラダメル・ファルカオはお互い見ず知らずの人間のように感じずにいられない。そして、ウェイン・ルーニーは彼らを適応させるために、動き回らなければいけない。ウェインはピッチでのどこでもプレーできる。彼もそうした。いつも最低70点のパフォーマンスを見せてくれる。バーンリー戦では最終的に守備的MFになっていた。それ以外の時は右サイドで押し込められながら、ストライカーへのパスの機会やポジションチェンジを狙っていた。もしも、ファン・ハールが他の2人よりもルーニーがより良い選択肢であると考えないと したら、そこには深刻な問題がある。彼はマンUで素晴らしい得点記録を持っている。彼より上はサー・ボビー・チャールトンとデニス・ローだけだ。にもかかわらず、ウェストハム戦ではボックス内で一度もボールタッチがなかった。それはチームにとって悲報だ」

 OBであるスコールズ氏の古巣への愛情は深く、クラブの歴史と伝統も熟知している。だからこそ、ファン・ハール監督の名門の歴史に名を刻むルーニーの起用法は間違っていると指摘したのだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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