浦和監督が逆転勝利で語った「本音」と「真意」 進退を懸けた一戦で「私は生き残った」
川崎戦後の真意は…「圧力を自分に向けたかった」
そして、改めて川崎戦後の行動について、その真意を語っている。
「私自身は勝った後にサポーターの前に行って『勝ったぞ』という喜びを表現する監督ではない。ただ、負けて選手たちが批判される状況に陥れば、私自身がサポーターの下に行って話をしなければいけない時もある。私は新潟に負けたら最初に去る。そういう話はした。
ただ、その場面で私が何を言いたかったのかといえば、クラブの方々、社長から社員の方まで、この5年半、私とともに非常に素晴らしい仕事をしてきた。そういう方々に対して非常に大きな圧力がかかる場面で、私はその圧力を自分に向けたかった」
最下位の新潟相手に苦戦を強いられたのは否めない反面、勝利という結果を残したのもまた事実。浦和というチームも、ペトロヴィッチ監督も崖っぷちに追い詰められていたゲームだったが、彼らはすんでのところで踏みとどまることに成功した。
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轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images