- HOME
- 今日のピックアップ記事
- ドンナルンマら新星輩出のミランが若き芸術家育成へ 本社ギャラリー開設がイタリアで話題
ドンナルンマら新星輩出のミランが若き芸術家育成へ 本社ギャラリー開設がイタリアで話題
発表の唯一の条件、作品テーマは「ミラン」
「我々は若いアーティストに発表の場を提供し、プロモーションする。一人のアーティストは6カ月から1年間という長い期間発表でき、無料で展覧会が開ける。作品を売っても、売り上げは全てアーティストのものとなる。ただ条件が一つあります。作品のテーマは常にミランに捧げること。それが条件になります」
デ・オロの作品は、ロッソネロ(赤と黒)というミランの愛称通りの2色を前面に押し出したゴールーキーパがセービングを見せる場面を切り取っていた。
ミラノにはフォンダツィオーネ・プラダなど、現代美術を楽しめる大規模な美術館ができた。サッカーの名門クラブが作り出した「カーサ・ミラン・ギャラリー」という空間は、若いアーティストたちにチャンスを与えるポジティブな空間となった。
ミランはイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマ、司令塔マヌエル・ロカテッリという下部組織出身の逸材が台頭し、育成力を見せつけている。名門が着手したイタリア伝統のアート部門の育成。自前の新星に加え、大型補強に成功した新シーズンのミランのように無限の可能性を秘める取り組みになりそうだ。
【了】
倉石千種●文 text by Chigusa Kuraishi
フットボールゾーンウェブ編集部●写真 photo by Football ZONE web