ビデオ判定がもっと早く導入されていたら… 名将ベンゲルが選んだ試合とは
話題のVARについてアーセナルを率いるベンゲル監督が言及
アーセナルを率いるアーセン・ベンゲル監督にとって、2005-06シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝、バルセロナ戦の敗戦は長い監督キャリアのなかで最も忘れられない試合の一つとなっているようだ。注目を浴びるVAR(ビデオ・アシスタントレフェリー)がもっと早く導入されていれば――。そんな思いを巡らせているという。
VARは昨年末のFIFAクラブワールドカップで、FIFA主催大会で初めて導入されたのを皮切りに、欧州主要リーグでも導入されることが決まっている。現在開催中のコンフェデレーションズカップでも、すでにいくつかの決定的な場面で使用され、反響を呼んでいる。
こうした一連の流れを受けて、アーセナル公式サイトではベンゲル監督にVARに関するインタビューを敢行。過去のゲームでVARを使用することができたとしたらどの試合を選ぶか、という質問を受けると、答えは11年前の激戦にたどり着いた。
「2006年のチャンピオンズリーグのファイナル、バルセロナの同点ゴールを選ぶだろう。なぜなら、あれはオフサイドだったんだ。我々は残り30分まで1-0でリードしていた」
アーセナルは05-06シーズンのCLで決勝に進出し、バルセロナと対戦した。ティエリ・アンリら豪華スターを擁したアーセナルは、前半37分にセットプレーからDFソル・キャンベルがヘディングを叩き込んで先制。しかし、後半31分にバルサFWサミュエル・エトーが鋭い飛び出しからゴールを奪ったのだが、このシーンでFWヘンリク・ラーションのパスを受けたエトーの位置がオフサイドだったとベンゲル監督は主張している。
フランス人指揮官は「(CL)私がここで逃しているトロフィー。だからこそ、最も大事なことなんだ」と悔しさを吐き出した。