ミスから2失点のGK西川、2年連続で悪夢の誕生日に 「自分が失点に絡んで非常に悔しい」
出直し宣言「期待を裏切らないプレーを」
また、磐田の勝ち越しゴールとなった同29分のMF松浦拓弥のゴールも後悔が残るものだった。ペナルティーエリア内の右サイドよりでボールを持った松浦に対し、西川はファーサイドのシュートを読んだのか、立ち位置が中央より外側になってしまった。そこで松浦にニアサイドに流し込まれ、痛恨の失点となった。浦和守備陣のプレーが軽かったにしても、GKにもできることのある失点になってしまった。
「そのポジショニングも細かく追求してやらなければいけないと思います。良くない時は良くないと受け入れることも大事です。自分で防げた失点が多くあった試合になってしまったのは自分自身で受け入れているので」
西川は6月のロシア・ワールドカップアジア最終予選イラク戦でバヒド・ハリルホジッチ監督の招集リストから外れた。それから初の公式戦を迎え、まして自分の誕生日となる節目のゲームだった。期するものが強かっただけに、悔しさも大きい。
「周りの方がどういう見方をされるかは分からないですけど、僕自身はこういう特別な日に4失点をして、しかも自分が失点に絡んでしまっているのは非常に悔しいことです。これ以上、(下は)ないと思うので、そこから這い上がっていく姿を必ず見せたい。自分はまだまだできるというのを見せるチャンスだと思って戦いたい。多くの人に受け入れがたいものを見せて帰らせてしまった。今日の試合が財産になったと言えるように、次の試合を無失点にすること、期待を裏切らないプレーを続けていきたい」
笑顔がトレードマークの西川だが、終始硬い表情のまま話してスタジアムを後にした。2年連続でショッキングな誕生日となってしまった西川は、出直しを誓った。
【了】
轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images