ウェストハムの相次ぐ補強失敗で悲劇 移籍寸前に残留を命じられたFWがブチ切れ

「お前がオレのキャリアを台無しにしやがった」

 ウェストハムの元イングランド代表FWカールトン・コールがクラブの相次ぐ契約交渉の失敗によって自身の移籍が凍結となったことに激怒している。英地元紙「デイリー・ミラー」が「ウエストハムのカールトン・コールがウェストブロムウィッチ移籍破談後、サム・アラダイス監督に“お前がオレのキャリアを台無しにしやがった”と雄叫び」との見出しで報じている。

 ウェストハムは2日の移籍市場最終日に8選手の獲得交渉が全て破談になるという異常事態に直面した。一方でコールは同日、ウェスト・ブロムウィッチ(WBA)に50万ポンドで完全移籍する寸前だった。現地でメディカルチェックを済ませ、1年半契約で合意に達していたという。だが、ウェストハムのアラダイス監督が2日午後11時の移籍市場閉幕直前に、移籍の凍結を電話で通達してきたという。

 ウェストハムの歴史的な補強失敗の煽りを受けた形のコールは、WBAのスタッフの前だったが、憤怒のあまりに「お前はオレのキャリアを台無しにしやがった」と4文字言葉を交えながら絶叫。そのスタッフたちも凍り付いたという。

 ウェストハムは移籍マーケットの閉幕直前に共同オーナーのデビッド・サリバン氏の息子であるジャック・サリバン氏が自身のツイッターでクラブの相次ぐ補強失敗を報告。「悲しいことに今日8つのディールを成立させようとしたが、全て最後の2時間で破談になってしまった。今どの交渉も成立しそうもない」とつぶやいた。

 8人の駆け込み補強には、トットナムから獲得寸前だったトーゴ代表FWエマニュエル・アデバヨールも含まれていた。代役の獲得交渉が不調に終わったために、コールは残留を余儀なくされたのだった。

 すでにQPR移籍も破談にされていたコールは怒り心頭の様子。その心境をおもんばかるように、WBAのジェレミー・ピアース会長は「カールトンのことは残念に思う。彼はうちに移籍できることをたいそう喜んでいたからね」とコメントしている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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