原口が“ドリブラー”乾から受ける刺激 ハリルJの左サイドを争う二人は「サッカー観が違う」

「いろいろな意味で刺激をもらえる存在」

 原口のドリブルはやや長い距離を一気に突破していく推進力を感じさせるものだが、乾は目の前の相手との駆け引きとタイミングでサッと外す良さがある。また、シンプルなフェイントで相手を引き離す原口と、多彩な技術で相手のすぐ横を抜けていく乾という違いもあるが、その根底にはサッカー観の違いがあると話す。

「どっかやっぱり必死にやるというか、常に全力で僕はやってきた部分があるので、サッカーの楽しさというのは彼を見てすごく感じますし、そういう部分っていうのはああいう余裕のあるプレーにつながるなと感じます。僕の良さはまた違うところにあるし、彼の良さを見習わなきゃいけない部分も外から見て感じて、いろいろ話しても求めている部分が違ったってのも感じたし、それがピッチで出てるなと思います」

 同じ“ドリブラー”というカテゴリーで評価されることの多い原口と乾だが、原口自身は乾と自分との根本的な違いを感じているようだ。そうしたなかで「非常にいろいろな意味で刺激をもらえる存在ですし、話していても本当にすごくいろいろ刺激をもらえる」とも話す。

 それぞれドイツとスペインで活躍する二人のアタッカーのタイプの違いは、そのままチームとしてはバリエーションの増加につながる。ポジション争いのライバルであり、刺激を与え合う存在として、原口と乾はハリル監督にとって貴重な二つの選択肢となりそうだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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