久保がベルギーで磨いたハリルJ仕様のFW像 チャレンジ数「106回」に見る進化の跡とは
チャレンジ数はチーム2位も低かった勝率
[DATA-2]
次に紹介するのは攻撃時におけるチャレンジのデータだ(DATA-2参照)。「InStat」社ではボールの奪い合い、ドリブル、空中戦などの1対1の競り合いをチャレンジと呼称している。久保は攻撃時の回数でチーム2位の106回を記録した。しかし、勝率は上位5選手のなかでは最も低い31%となっている。
上位5選手の内容を見ていくと、まずトップのクリバリのチャレンジの多くは空中戦でカウントされたものだ。197センチの長身FWは、攻撃陣のなかで圧倒的に空中戦の数が多く、前線のターゲットとしてプレーした。またFWサムエル・カルー、MFケニー・サイエフらはサイドからのドリブルによるチャレンジが大きな割合を占めている。
そうした特長を持つ選手が上位にいるなかで久保のプレーを振り返ると、過去の得点シーンには長いドリブルから生まれたものもあったが、ドリブルへのトライ数34回という数字自体はそこまで多いものではない。また高さがある選手ではないため、空中戦そのものの数も多くない(味方から久保へハイボールを送るケースが少ない)。
それでは、久保が記録した106回のチャレンジの多くはどこで生まれたのだろうか。