「CLを制覇していない名手10選」を伊紙が選出 伝説の天才や怪物も“悲運の英雄”に…
タイトルと縁がなかった“イタリアの至宝”
ユベントスの伝説の名手といえば、「ポニーテールのファンタジスタ」こと、元イタリア代表FWロベルト・バッジョもCLには手が届かなかった一人だ。1995-96シーズンにユベントスがCLを勝ち取った時は、直前にACミランへ移籍していた。1994年アメリカW杯決勝でPKを外して敗戦した悲劇を含めて、世界中を魅了した卓越した技術とゴールに対して、タイトルの数が見合わない選手の代表的な存在でもある。キャリアを通じて膝の負傷と向き合い続けたイタリアの至宝は、CLとは縁がなかった。
世界最高峰のストライカーとして、“獅子王”の異名を取った元アルゼンチン代表FWガブリエル・バティストゥータも、CLを勝ち取ることができなかった。イタリアのフィオレンティーナとローマで爆発的な得点力を発揮したが、それがタイトルにはつながらなかった。フィオレンティーナ時代の元ポルトガル代表MFマヌエル・ルイ・コスタとのコンビネーションとゴール量産は、今でも多くの人々に記憶されている。
また、「飛行機に乗れない天才」こと元オランダ代表FWデニス・ベルカンプも、寸前のところでCLタイトルを逃した。アーセナルの一員として2005-06シーズンにバルセロナとの決勝に臨んだが、惜しくも敗れ去った。極度の飛行機恐怖症から、移動は常に陸路。ヨーロッパ全土を舞台にするCLを戦った名選手たちのなかで、最も移動時間を費やした選手になるのかもしれない。