史上初のCL連覇に秘策あり ジダン監督が映像に込めた選手鼓舞のメッセージとは
映画「300」のワンシーンに、自ら声を吹き込んで奮起を促す
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)史上初となる連覇を目指すレアル・マドリード。この強さは豪華絢爛なタレントとともにジネディーヌ・ジダン監督の采配にもあるが、フランス人指揮官は試合前のモチベーションアップでも素晴らしいテクニックを見せているという。スペイン紙「マルカ」が報じている。
近年、サッカー監督の仕事の一つとして、試合直前に選手たちのモチベーションを最大まで引き上げるための映像作成が注目されている。マンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督が、バルセロナの監督時代に映画「グラディエーター」の映像を見させたことでその手法が知れ渡ることとなったが、ジダン監督も同様の取り組みをしているようだ。
記事によると、ジダン監督が選手のために用意しているのは映画「300(スリーハンドレッド)」のワンシーン。物語は約10万人のペルシア帝国の巨大軍勢相手に300人で戦いを仕掛けたスパルタの王レオニダスの戦いを描いているが、ジダン監督は闘争心を煽るかのように、自らの声をこう吹き込んでいるという。
「誰もが我々に対して敵意を持っている。我々はチームと家族のために闘わなければならない。メディアは我々が苦しみ、敗北するのを見たがっている」
同紙は「ジダンは声を荒げたり、大言壮語で選手を鼓舞するタイプの監督ではない」と記しているが、戦いに臨む前にはあえて刺激的な言葉を並べているようだ。
“白い巨人”の選手たちの闘争心を引き出そうとするジダン監督。セリエAの絶対王者・ユベントス相手にも勇敢な戦いぶりを見せれば、史上初の快挙、そして59年ぶりとなるリーガとCLの二冠達成も自ずと近づくはずだ。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images