確執の末のドルトムント監督解任劇 きっかけは香川ら発掘の名伯楽との対立

ヴァッケ氏は若手発掘の名伯楽に信頼

「ヴァッケとトゥヘルの仲違いの起源は2人の問題ではなかった。スヴェン・ミスリンタットだ。BVBのスカウト部長として名声を築き、香川真司やクリスチャン・プリシッチのような選手を発掘してきた」

 ミスリンタット氏とトゥヘル監督の関係悪化が深刻となった。チームマネージャーに昇格した名伯楽だが、指揮官に練習場の立ち入り禁止を命じられるなど、不和が起きたという。絶大な若手発掘力を誇るミスリンタット氏の手腕が、世界中の若手の逸材をかき集めているドルトムントのストロングポイントにそのまま直結している。

 クラブから絶大な信頼を受けるミスリンタット氏は今年のカップ戦決勝も自腹で視察に赴き、優勝祝賀会から締め出されたという。ヴァッケ氏は気難しい指揮官よりも、香川ら原石を発掘するミスリンタット氏に信頼を置いていたという。

 2016年夏にも対立があったとされる。チームはマンチェスター・シティにドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアンを、バイエルンにドイツ代表DFマッツ・フンメルスをそれぞれ売却。トゥヘル監督はこれ以上の主力流出に反対し、ヴァッケ氏は「3人の主力を放出しなければいけない状況ではない」と説明していたが、アルメニア代表MFヘンリク・ムヒタリアンがマンチェスター・ユナイテッド移籍を強行したために、関係が悪化したという。

 

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