侮辱発言から1カ月、浦和の森脇がACL8強導く決勝弾 「命を削っても戦いたい」と男泣き

120分の死闘に終止符を打つ一撃 「いいボールが来るとトシを信じていた」

 浦和レッズのDF森脇良太は、試合終了まで残り6分に迫った延長後半に決勝ゴールを叩き込んでチームを準々決勝へと導き、男泣きした。

 31日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦、済州ユナイテッド(韓国)との第2戦はまさに死闘となった。浦和が前半に2点を奪ってトータルスコアで2-2の同点に追いつくと、その後は一進一退の攻防が続く。そして延長前半10分、体力の限界に達したMF関根貴大が自ら交代を要求し、FWズラタンが投入された。これにより、右ストッパーを務めていた森脇は右のウイングバックに一列ポジションを上げ、逆サイドには途中出場のFW高木俊幸が入っていた。高いキック精度を持つ選手だけに「右サイドに出ていけば、必ず1回はチャンスがある」と、森脇はそのクロスを信じていた。

 そして、歓喜の瞬間が訪れる。延長後半9分、左サイドで高木がタイミングを見計らい、右足から放たれた鋭いクロスは、相手GKとFW興梠慎三の間を抜けてファーサイドへ。そこに待っていた森脇は「トシ(高木)が切り返した瞬間に、『来い』と。あとはオフサイドだけ気をつけようと思って。必ずいいボールが来るとトシを信じていました」と、右足でゴール内に押し込んだ。歓喜を爆発させゴール裏のサポーターのもとへ向かうと、森脇は感極まった。

「みんなになんで泣いてるんだと言われて。まだ試合は終わっていないと分かっているんだけど、なんか出てきたというか」

 

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