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クロップ監督がレバークーゼン戦の引き分けに「良い最初の一歩」
「シャンパン・サッカーは求められない」
2部降格危機のドルトムントは、後半戦初戦となった1月31日、敵地レバークーゼン戦で0-0のドローに終わった。勝ち点1を積み上げたが、チームはフライブルクに抜かれて最下位に転落した。
前半戦を17位で折り返した不振の名門は、3位の強敵相手に死闘を演じた。だが、1点が遠かった。アジアカップから戻った日本代表MF香川真司はベンチスタートとなり、出番はなかった。
ヨルゲン・クロップ監督は強敵相手に勝ち点1を奪えたことに手応えを感じながらも、かつての華麗なサッカーは要求できないと語っている。
ドルトムントの公式サイトによると、クロップ監督は「我々の試合に満足している。ブンデスリーガで最も手ごわい相手に、後半戦初戦で良い試合ができた。完璧ではなかったが、後半戦に向けて良い最初の一歩を踏み出すことができた。安定感や連係はあった。クリアミスをなくせば、もっと向上できる。私は残留争いについて説教することはできないし、シャンパン・サッカーを求めることはできない」とコメントを残した。
この日のパス成功率は、約44%と低く、ドルトムントらしさは出せていない。細やかな気泡弾けるシャンパンのような心地良い攻撃サッカーを体現することはできていないが、2部降格の恐怖が迫る現状で、そんなことは言えないのだろう。前半39分には相手の決定機に主将のドイツ代表DFマッツ・フンメルスがゴール前で必死にクリアするなど、苦しい展開だったが、なんとかしのいだ。指揮官は言う。
「順位は気にならない。我々はいい勝ち点1を手にした。残留争いの真っただ中にいるが、相手も射程圏内にもいる。それが興味深い。我々より上位のチームにプレッシャーをかけていくつもりだ」
トップ下で香川が躍動したかつてのシャンパン・サッカーは封印する。今は美学よりも現実とばかりに、若き名将は現状を踏まえて逆襲を誓っていた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images