清武ら“常連組”に大ナタも新戦力起用には疑問符 ハリル監督メンバー選考の意図とは
代表招集と起用はイコールではない
その一方で、今回チャンスをつかんだ初選出のDF三浦弦太(ガンバ大阪)、DF宇賀神友弥(浦和レッズ)、MF加藤恒平(PFCベロエ・スタラ・ザゴラ)といった面々に試合出場のチャンスが訪れるかと言えば、それは別問題だろう。ハリル監督は、代表に呼ぶことと試合に起用することがイコールでない面を持つからだ。
これまでにも、齋藤学(横浜F・マリノス)や高萩洋次郎(FC東京)など、直近のパフォーマンスが評価されて代表入りした選手はいた。今回は加藤の選出にあたってのハリル監督のコメントが、その狙いを示唆している。
「加藤は約1年追跡している。4回ほどスタッフが現地に行って見ている。この長い期間でいろいろな選手をトライした。たくさんの選手を呼んでトライした。つまり、私は直接目で見て彼の能力を判断したい。すぐにプレーする予定ではない。ただ、知りたい」
ハリル監督に認められ、試合出場のチャンスをつかむには段階を踏む必要があるということだ。まずはハリル監督が直接指導するトレーニングで実力を見せつけなければ、出場のチャンスは回ってこない。そこで足りないと判断されれば、起用されることなく合宿を終える。すでに代表で実績のある選手たちと新戦力での扱いの差は明確だ。つまり、親善試合のシリア戦と言えども、テスト目的で簡単に起用に踏み切るかと言えば大きな疑問符がつく。