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「バルサに冷や汗をかかせたサムライ」 エイバル乾、日本人初2得点でスペイン中に衝撃
最終節のバルセロナ戦で乾が2ゴール 地元紙「今までの固定観念を打ち破った」
エイバルのMF乾貴士は現地時間21日に行われたリーガ・エスパニョーラ最終節バルセロナ戦で日本人史上初となるバルサ戦2ゴールを決め、日本だけでなく各国のファンを驚かせた。特に衝撃を受けているのはバルサのおひざ元である地元メディアで、「ムンド・デポルティーボ」紙は「バルサに冷や汗をかかせたサムライ」とのタイトルで乾を絶賛している。
記事の冒頭では「10世紀頃の戦いのエリートであるサムライの定義と、タカシ・イヌイのスタイルは似ているとは言わないが」と前置きしつつも「169センチ63キロの細身の身体ながら、まるで彼は手に弓を手に馬にまたがるかのように照準を絞ってきた」と独特の表現で乾を表現した。「カンプノウで日本人プレーヤーが見せたプレーぶりはとても壮観で、『バルサに冷や汗をかかせたサムライ』で、今までの固定観念を打ち破った。また日本の報道でもバルサに対して歴史を作ったとさえ言われている」とも伝えている。
同紙は乾のプレースタイルについても紹介。「メンディバル監督の愛弟子は試合に関与できるという特徴を持っている。ボールを持った時のボールタッチは、全て意図を持っている。そして気づかれていないが献身性も高い。それはバルサの右サイドバックでマッチアップしたセルジ・ロベルトにとって、常に邪魔な存在となった」とスペイン代表にも名を連ねる相手でも優位性を保ったと評価した。
また「彼の母国の“大使”的な役割も務めた。4月第1週に日本の首相であるシンゾウ・アベ主催のレセプションに出席し、リーグ戦2試合に欠場した。しかし帰国直前のビジャレアル戦ではゴールを決めている」と突然の帰国となりながら、試合で結果を残したことにも触れている。リーガ挑戦2年目、シーズン最後の試合で乾が叩き込んだ2ゴールは、スペイン中に衝撃を与えているのは間違いない。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images