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本拠地移転前にアトレチコ聖地でトーレス2発 左胸エンブレムに万感のキス「もの凄く名誉だ」
老朽化した本拠地ビセンテ・カルデロンのラストマッチでトーレスが活躍
アトレチコ・マドリードの聖地ラストマッチの主役となったのは、「エル・ニーニョ」だった。現地時間21日に行われたリーガ・エスパニョーラ最終節、アトレチコ・マドリード対アスレティック・ビルバオで、FWフェルナンド・トーレスが先制点を含む2得点を挙げてビセンテ・カルデロンでのラストマッチの3-1勝利に貢献した。
来シーズンからアトレチコは老朽化したビセンテ・カルデロンから新本拠地への移転が決定している。聖地ラストマッチは満員の観客で膨れ上がり、一面のコレオに包まれた。すると前半8分、後方からのパスに抜け出たFWグリーズマンがヘディングで横に落とすと、走り込んだトーレスが難なくゴールへと蹴り込んで先制点をゲット。3分後には左サイドからの折り返しを技巧的な左足ボレーで流し込んだ。
2点目を決めた直後、トーレスは万感の思いを込めて左胸のクラブエンブレムにキスをした。10歳の頃からアトレチコの下部組織に所属したトーレスにとって、この一戦は特別だった模様だ。スペイン紙「マルカ」によると、「今日のような日を言葉で説明するのは難しいよ」と話しつつ、以下のように話したという。
「僕らのような多くの人々が、子供の頃からカルデロンに訪れ、今もなおたくさんの思い出が心の中にある。僕らはカルデロンで50年間にわたって純粋な幸せとともに過ごしていたんだ。これらの一部を作ったことはもの凄く名誉だ」
トーレスは「これからもストーリーは続くし、意志が変わることはない。僕は同じプライドを持って、チームメートとクラブの成長を助けるため、何年間も着続けたユニフォームで楽しむよ」と永遠のアトレチコ愛を誓った。チェルシー所属時などはトップフォームを見失ったかつてのスペイン代表のエースは、来季以降も新本拠地でまだまだ存在感を発揮しそうだ。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images