イタリア人記者、強行出場の本田に及第点 「チームに少し光を与えた」
「今日の本田にはネガティブな評価は下したくない」
ACミランが27日のイタリア杯準々決勝ラツィオ戦で0-1で敗れ、同杯敗退が決まった。日本代表FW本田圭佑は1点ビハインドの後半6分から途中出場したが、得点に絡むことはできなかった。23日のアジアカップ準々決勝UAE戦で敗れてから中3日で強行出場となったが、そのパフォーマンスは現地でどう映ったのか。イタリア人番記者は「6点」の及第点をつけている。
地元メディアが結果次第でフィリッポ・インザーギ監督の解任の可能性もあると報じたラツィオ戦。その試合に敗れた後、地元テレビ局「7ゴールドTV」のパオロ・ヴィンチ記者は「クリスマス前、ローマで素晴らしい試合をしたミランを覚えているかい?」と語ると寂しそうな表情を浮かべた。
昨年12月20日、敵地スタジオ・オリンピコで2位ローマ相手に互角のドローを演じた。1か月前のミランがはるか昔のようだった。
1月にリーグ戦で勝ち星のなかったチームに、本田が戻ってきた。強行日程と中3日の強行日程だったが、後半6分から途中出場を果たした。
「本田はアジアカップ優勝を逃し、失望の中から戻って来た。今日のミランはレベルが低かった。大きな危機に落ち込んだ。本田は、しかしながら、チームに少し光を与えた。サムライ本田はチームの救世主にはなれなかった。ミランに復帰してからまだ数日しか経っていなかったから、無理もない。今日は右サイドが敵陣深く攻め込んでいた。
本田の輝きはわずかだったが、好調のアバーテとコンビはよかった。アレックスとも右でよくパス交換ができていた。本田は右でも左でもできる選手。チェルチやパッツィーニとポジションチェンジもできる。今日の本田にはネガティブな評価は下したくない」
本田はチームに勝利をもたらすことはできなかったが、暗いムードのチームにわずかながら光を与えたとヴィンチ氏は説明する。故障から完全復帰したイタリア代表DFイニャツィオ・アバーテとの連携から右サイドを崩すシーンもあった。