ドルトムントのバス爆破事件、「テロリズムの背景なし」と独検察が調査結果を発表
容疑者の純粋な金銭目的の犯行と断定
日本代表MF香川真司が所属するドルトムントは、4月11日にチームバスが爆破されてDFマルク・バルトラが重傷を負うなどの被害が出たが、ドイツ検察は16日に「テロリズムの背景はない」という調査結果を発表した。米スポーツ専門テレビ局「ESPN」が報じている。
ドルトムントはUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝、モナコとの本拠地第1戦に臨むために会場入りする途中で、チームバスが襲撃されていた。これにより試合は延期となったが、犯行現場にはイスラム過激派が背後にいることを示唆する書面が残されていた。
しかし検察は、先月21日に逮捕されたドイツとロシアの二重国籍を持つセルゲイ容疑者の純粋な金銭目的の犯行であるとの声明を発表した。同容疑者はドルトムントの株価を下落させることを狙っていたという。そのため検察は「特別な意味を持つ犯行と見なすことはできない」として、テロ目的の犯行であることを否定した。
結果的に、ドルトムントはモナコに敗れて大会からの敗退が決まった。重傷を負ったバルトラをはじめ、香川らチームに大きなダメージを与えた襲撃事件だったが、サッカー界がテロの脅威にさらされたということではなく、個人的な理由による犯行であったという調査結果になった。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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