遊びを通して強くなる? 元フットサル日本代表監督が教える「考えるサッカー」の学び方

1つの練習に複数の要素を組み込んだメニュー

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 例えばバルセロナのネイマールやリオネル・メッシ。彼らのプレーを見ていると、狭いスペースを苦にすることなくボールをキープし、ドリブルを仕掛け、パスを回している。彼らは相手DFが至近距離にいることを恐れることなく、楽々とプレーしているようにさえ見える。これは彼らが幼い頃に、フットサルをプレーしていることが関係していると語るのは、元フットサル日本代表監督のミゲル・ロドリゴ氏(現フットサルタイ代表監督)だ。日本でもフットサルの技術を取り入れたサッカーの指導や普及活動を積極的に行っている。

 ミゲル氏は今年3月、フットサル元日本代表の稲葉洸太郎(フウガドールすみだ)がテクニカルディレクターを務めるフットサルスクール「POTENCIA(ポテンシア)」のメソッドプロデューサーに就任。自身が提唱する「インテグラル・トレーニング」の新メソッドの開発に携わっている。フットサルタイ代表を率いる傍ら、3月下旬に来日して実際に子どもたちの指導にも当たった。そんなミゲル氏に、独自のメソッドについて話を訊いた。

 「インテグラル(integral)」とは「一体化の、統合された」を意味する言葉で、文字通りミゲル氏は1つの練習の中に複数の要素を組み込んだ練習メニューで指導を行っている。より速いレベルで「考え、決断しながらプレーする」という、フットサルでは欠かせない要素をサッカーにも取り入れるためだ。

「決断を多く求められるスポーツでは、規律や従順さというせっかくの日本人の才能が全然脚光を浴びないんです。だから私は、フットサルやサッカーにおいて勝ちたいという思いがあるのであれば、新しい選択を受け入れてみてはどうかなと思います。フットサルは決断を多く求められるスポーツです。日本の教育の最も大事とされる規律や、努力する精神、勤勉さを残しながらも、素早い決断の下し方やゲームの読み方などそういったものを組み込んであげたいんです」

 

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