今のミランでは「3部にも勝てない」 EL出場権獲得へ「本田を起用すべき」と番記者提言
4月以降1勝とエースとともに下降線描く
そして2014年1月に移籍金ゼロでCSKAモスクワから移籍してきて以来、本田に対して好意的なレビューを続けてきたヴィンチ記者は、シーズン終盤になって輝きを失ったエースの代わりに、本田を先発起用すべきと提言している。
「本田にプレーさせた方がいい。なぜなら、スソはとても疲れているからだ。以前のように簡単にマーカーを抜くことができていない。何かを変えなければならない。ローマが対戦相手だったからではない。4月に入って以降、パレルモ戦(第31節/4-0)以外にこのチームには勝ちがない。大きな後退を見せている。レガプロ(3部)のクラブと対戦しても、今のミランは勝てないかもしれない」
スソは今季32試合に出場し、7得点9アシストの活躍を見せている。だが、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は右ウイングの控えだった本田を起用せず、スソを酷使した。負傷離脱以外は、技法派レフティーを酷使している。
前半戦の頃は右サイドでマーカーを軽々と抜き去っていたスソだが、疲労は溜まっている。スソの局面打開力への依存度が高いミランの攻撃は終盤戦に入ってから明らかに停滞しており、現時点ではイタリア3部のチーム相手にも勝てないとヴィンチ記者は嘆いている。
13日に行われる次節の相手は5位のアタランタ。この試合で負ければ6位以下が確定し、勝ち点3差で追走するインテル、フィオレンティーナに勝ち点で並ばれる可能性が出てくるが、ヴィンチ記者はここでスソを休ませるために、ベンチを温め続ける本田を起用すべきと主張している。今季限りでのミラン退団が既定路線となっている背番号10は、今季ラスト3試合でEL出場権獲得に貢献できるだろうか。
【了】
倉石千種●文 text by Chigusa Kuraishi
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images