柴崎、値千金の同点弾で“ポスト遠藤”の存在感示す
「数々のチャンスがある中で決めきれなかったのは課題」
途中出場で値千金の同点ゴールを決めた日本代表MF柴崎岳(鹿島)が試合後、悔しさをにじませた。
アジアカップ準々決勝、UAE戦。1点ビハインドで迎えた後半9分にMF遠藤保仁(G大阪)と代わってピッチに立つと、同36分だった。ペナルティーエリアやや外にいるFW本田圭佑(ACミラン)に縦パスを入れて前方に走り込むと、折り返しのパスをダイレクトで右足シュート。鋭い軌道を描いた弾丸はゴール左隅に突き刺さった。
土壇場で追いつき沸き返る日本ベンチ。「負けていたのでまず1点を取ること、攻撃にアクセントを加えることを意識した」という柴崎もゴールの瞬間について「同点に追いついた時は良かった」と一定の評価を下した。だが、結果的に負けてしまった展開に喜びの色は一切ない。「数々のチャンスがある中で決めきれなかったのは課題」と唇をかみしめた。
途中出場ながら勝負所で結果を出した22歳は長友佑都(インテル)が負傷した後の延長後半から右サイドバックでプレー。PK戦も3本目のキッカーとして登場し、きっちりと成功させた。遠藤が間もなく35歳を迎える中で、その後継者として期待される存在はアギーレ体制で代表デビューを果たし、今大会も最後に国際Aマッチ2得点目を決め、存在感を示した。
「ここで負けることは想像していなかった」と柴崎。「ここで得た経験を糧にしてこれから進んでいきたい」と前を向いた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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