日本のダブルエースが痛恨のPK失敗でアジア杯8強敗退。連覇ならず、香川号泣
柴崎の起死回生弾で同点に
日本代表のアジアカップ2連覇の野望は、1996年UAE大会以来となる8強でついえた。UAEとの準々決勝は、1-1で迎えた延長戦でも決着がつかず。突入したPK戦で本田、香川が外し、4-5で敗れた。
優勝候補筆頭の呼び声高かった前回大会覇者がシドニーの地で散った。前半7分、1次リーグで無失点を守っていた日本代表のDF陣が瓦解し、UAEに鋭いカウンターで崩されてしまう。吉田麻也と、森重真人(FC東京)のセンターバックコンビは、オフサイドラインを巧みに突破したFWマブフートを見送るばかり。GK川島永嗣(スタンダール•リエージュ)と1対1となったマブフートは 右足をいっせん。ゴール左に非情の弾丸が突き刺さった。その直後、主将のMF長谷部誠(フランクフルト)は絶叫しながら、チームメートに奮起を促した。
失点のショックから抜け出せない日本代表は、DF陣がパスミスからピンチを招くなど、しばし動揺を隠せなかった。だが、怒とうの反撃に打って出た。
前半18分、DF酒井高徳(シュツットガルト)の絶妙なクロスからFW乾貴士(フランクフルト)がヘディングシュートを放ったが、これはGKナセルの正面を突く。同32分にはDF長友佑都(インテル)のクロスを森重がヘディングシュート。これもGKにキャッチされてしまう。
1点を追う展開で折り返したハーフタイム。ハビエル・アギーレ監督が早速動く。FW乾の代わりにFW武藤嘉紀(FC東京)を投 入すると、後半7分に武藤がミドルシュートで相手ゴールを脅かす。
その2分後に、MF遠藤保仁(G大阪)の代わりに途中出場した柴崎岳(鹿島)がこう着状態を打ち破る。後半36分、本田圭佑(ACミラン)との巧みなワンツーから右足でミドルシュート。豪快な同点弾で試合を振り出しに戻した。後半終了間際には波状攻撃からMF香川真司(ドルトムント)がシュートを放ったが、ゴール左に惜しくも外れた。再三の決定機が訪れた日本代表は後半終了時点でシュート計33本。対するUAEは計3本で、実に11倍のシュートを放つほどの攻勢ぶりだった。