人種差別を事実上容認したセリエAに批判噴出 元トットナムFW「黒人選手はストライキすべき」

波紋を広げるムンタリの退場と出場停止処分の決定

 ペスカーラの元ガーナ代表MFサリー・ムンタリは、30日の敵地カリアリ戦(0-1)の最中に人種差別的な野次を受けたことを訴えたが、主審に認められずに警告を受けた。試合終了間際には自らピッチを去ったことで2度目の警告を受けて、退場処分となっていた。その後決定を覆すことなく、通常通りに出場停止処分を下すというリーグ側の裁定に批判が殺到。英国の人権擁護団体が、セリエAの黒人選手にストライキを勧告するほどの社会問題に発展しているという。英公共放送「BBC」が報じている。

 ACミランで日本代表FW本田圭佑と共闘するなど、日本でも知名度の高いムンタリは試合中に人種差別の被害に遭遇した。だが、主審はムンタリの主張を退け、二度の警告を与えた。

 国際プロサッカー選手会(FIFPro)は、人種差別を受けたムンタリのケースを特例として、提示された2枚のイエローカードの無効を要求していた。しかし、セリエA側はこれを聞き入れず、通常通りに出場停止処分を与えると決定。主審もリーグも、人種差別を容認したことを事実上認めた格好となってしまった。

 この決定によりセリエAは炎上している。英国の人権擁護団体「キック・イット・アウト」は、「イタリアの権力者はこんなことが二度と起こらないように行動を起こさなければいけない」との声明を発表した。

 

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