レアル“BBC”が称賛以上に批判される理由 「欧州最強トリオ」が背負う宿命とは

オーバ、アザールら次々と補強候補に浮上

 相手DFを交わすスピードと技術を兼ね備えた素晴らしい選手であるベンゼマだが、チームメートのサポート役にもなれる器用さが逆に仇となっている。動けないロナウドが中央に居座ることで、代わりにサイドに顔を出して攻撃の起点となることが多く、肝心のエリア内でのプレーができていないという弊害によって、上記2人とは意味合いが少し異なる批判を受けている。

 いずれにせよ、11度の欧州王者に輝いたチームの攻撃陣に対する要求は、他のどのクラブよりも高い。だからこそ、その要求に答えられないと見れば、すぐに補強選手の名前が浮上する。

 チーム内で言えば、スペイン人のMFイスコやMFマルコ・アセンシオ、FWアルバロ・モラタ、FWルーカス・バスケスといった守備もしっかりとできる才能豊かな若手の起用をメディアは望み、チーム外で言えばレアル移籍が幼い頃からの夢と話すドルトムントのガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤン、ジネディーヌ・ジダン監督が獲得を熱望していると言われるチェルシーのベルギー代表MFエデン・アザール、バルセロナと熾烈な獲得競争をしていると言われるユベントスのアルゼンチン代表FWパウロ・ディバラといった面々が、レアルにとって一番の補強だと日々話題に上がっている。

 だが、そんな批判や過熱する移籍報道は、彼らにとっては街で鳴る車のクラクション程度のもの。ベンゼマは「批判は気にならない。良い選手でなければここまでの批判をされることはないし、自分にとっていつものことになった」と、批判は期待の裏返しだとポジティブに捉えるようになった。そして何よりも彼らは、自分たちの存在がチームにとってかけがえのないものであることを十分に分かっている。

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