小野、浦和サポーターの拍手とブーイングに感謝 思い出の地で「嬉しかった。気持ちは伝わる」
後半34分、古巣戦で途中出場 浦和サポーターは敬意を込めてブーイング
コンサドーレ札幌の元日本代表MF小野伸二は、22日のリーグ戦で浦和レッズとの古巣対決を迎えた。実に清水エスパルス在籍時の2011年6月18日以来となる、かつてのホーム・埼玉スタジアムでのゲームでは、浦和サポーターから拍手とブーイングによる両極端な歓迎を受けたが、その全てに笑顔で「嬉しかった」と振り返った。
小野は清水商業高校(当時)から1998年に浦和に入団すると、すぐに中心選手としてプレー。デビュー年の6月にはフランス・ワールドカップに18歳で出場した。その後にオランダ移籍を経て、2006年に浦和へ再加入。リーグ優勝とアジア王者を勝ち取ったチームの一員として、浦和サポーターに愛されてきた。
小野はシーズン開幕時に負傷があり、「自分も怪我がどうなるか分からなかったけど、ここにはどうしても来たいと思っていた」と話した。その言葉の通りに4月に入って戦列に復帰すると、公式戦3試合に出場してこのゲームに臨んだ。ベンチスタートとなったが、試合前のウォーミングアップや選手紹介では、古巣の浦和サポーターから大きな拍手を受けていた。
そして後半34分、浦和が3-1とリードする場面で交代出場。ピッチ脇でスタンバイしていた時点では、試合中にもかかわらず浦和サポーターから盛大な拍手を受けたが、ピッチに入った瞬間にそれは盛大なブーイングへと変わった。ただし、敵意をむき出しにしたものではなく、浦和のサポーターにとっては、自チームの脅威になる選手だからこその敬意を込めたブーイングだった。