暫定首位の可能性は「口にしないほうがいい」 浦和監督「危険な状況」、警鐘を鳴らす訳とは?

浦和を率いるマチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】
浦和を率いるマチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】

スコルジャ監督は順位を意識せず

 浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は4月23日のトレーニング後に定例会見を実施。2日後のサンフレッチェ広島戦は勝利すれば暫定首位に立つ可能性も秘めるが、指揮官は「まだ首位からは遠いところにいますから、そのことは口にしない方がいいと思います」と、順位を意識せずに戦うことを求めた。

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 浦和は4月13日のFC町田ゼルビア戦から3連勝を飾り、1試合多い12試合を消化していながらも勝ち点19で暫定4位まで浮上した。同首位は12試合を終えた京都サンガF.C.の勝ち点21のため、広島戦に勝利すれば順位表の最上部まで行く可能性もある。

 しかし、指揮官は「勝利するごとに選手たちは自信をつけると思うが、首位に立てばさらに快適な状態になる。ただし、首位に慣れていないチームにとっては危険な状況になるだろう。例えば現在のメンバーに、リーグ優勝の経験がある選手は7人しかいません。今、選手たちに繰り返し言っていることは、現状に気を抜かないこと、自信過剰にならないこと、ハードワークをし続けることです」と、警鐘を鳴らした。

 浦和はクラブとして2006年が唯一のリーグ優勝であり、GK西川周作らの他クラブで優勝経験のある選手が点在するのみになっている。スコルジャ監督は母国ポーランドで指揮した経験も元に「選手の特徴や性格は違いますが、結局のところ人間なので同じような傾向はあると思います。ただし、まだ首位からは遠いところにいますから、そのことは口にしない方がいいと思います」と、順位を意識した点について多くを語るのを避けた。

 開幕序盤は苦戦したものの、ここ3試合連続で同じスタメンで臨んで結果が出ているチームについて「選手たちの可能性を考慮した準備が必要だと思う。このやり方では成功しないだろうというものを押し付けることはしない。変えられない基本的なルールはあるが、特徴に合わせていく部分はある。特に、攻撃の方が選手の特徴に合わせやすいと思う。守備には変えてはいけないものがある」として、調整した面があることを明かす。そして「1回の登録ウインドーですべてのポジションに必要な選手を獲得するのは難しいです」とも話した。

 広島は勝ち点17の暫定10位だが、10試合しか消化していないことから、2連勝して12試合を終えた時には首位に立つ勝ち点を持っているとも言える。順位表の印象とは違って、実は首位決戦とも言えるような一戦で浦和が4連勝を飾れるのか、広島が連敗を2で止められるのか注目される。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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