選手の前で熱弁「2か月後にはインテルと」 指揮官が4位浮上のチームに求めた「謙虚でいて」

スコルジャ監督から好調のチームへ「全力を出してほしい」
J1浦和レッズは4月22日にメディア公開のトレーニングを実施。スタメン固定で3連勝を飾っているマチェイ・スコルジャ監督は、練習前に「2か月後にはインテルと試合をする」と、6月開幕のクラブ・ワールドカップ(W杯)で対戦するイタリアの強豪の名前も出しながら選手たちの前で熱弁。チーム全員での戦う姿勢を求めた。
【PR】北中米W杯まであと1年…最強・森保ジャパンの活躍をDAZNで見逃すな!
浦和は4月13日のFC町田ゼルビア戦からリーグ3連勝を飾った。その間、スタメンだけでなくベンチメンバーも含めた登録20人が全て同じというメンバー固定での試合を続けた。トレーニング前に指揮官が話す声は取材エリアまで聞こえ、「新聞を私は読みませんが、浦和を称える記事が多くなっていると思います」としつつ「自信過剰にならず、謙虚でいてほしい」とチームへの姿勢を求めた。
そのうえで「よくワンチームでと言うが、それは11人だけのことでない」とチーム一丸の姿勢を求める。「2か月後にはインテルと試合をする。メンバーを見てください。どれだけいい選手がたくさんいるか。そこと戦うには11人ではできないし、15人でもできない。しっかりとチームの一員であること。サブを受け入れろという意味ではない。スタメンの競争は必要だ。役割を受け入れて良い姿勢で全力を出してほしい」と語りかけた。
さらにスコルジャ監督は「スタメン11人は嬉しいが、それ以外の選手は満足していないだろう。だからと言って、その選手が悪い空気を作ったら成功は望めない。夢を叶えるにはそれしかない」と、熱弁を振るっていた。
この日はスタメン出場が続く選手たちは軽い調整のみで終えた。負傷から復帰したMF中島翔哉らのメンバーはミニゲームなどで汗を流した。4月20日の横浜F・マリノス戦で途中出場したFW二田理央は、「常にスタメンを取りにいく気持ちでやっているのはメンバー外の時から変わらない」と話す。プレシーズンの沖縄県キャンプでは紅白戦にも入れなかったところから這い上がってきた姿は、指揮官が求める姿勢を体現しているとも言えそうだ。
浦和は6月のクラブW杯に出場するため、4月25日のサンフレッチェ広島戦から6月1日の横浜FC戦までリーグ戦9試合を消化する必要がある。そして、米国へ移動しての大舞台ではインテルのほか、リバープレート(アルゼンチン)、モンテレイ(メキシコ)との中2日で3連戦を戦う。新フォーマットになって最初の大舞台へ向け、どれだけチーム力を高めつつフレッシュな選手を起用しながら戦える状態を作るかは、大きなポイントになりそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)