痛恨ミスの21歳DF「自分が試合を壊してしまった」 最下位転落も…再スタートで得た手応え「後半は誇りに思う」

諏訪間幸成が痛恨ミスで失点してしまった【写真:Getty Images】
諏訪間幸成が痛恨ミスで失点してしまった【写真:Getty Images】

キスノーボ体制で再スタート

 横浜F・マリノスは4月20日のJ1リーグ第11節の浦和レッズ戦で1-3の敗戦を喫した。監督解任からわずか2日で臨んだゲームで最下位転落と苦しい状況になったが、パトリック・キスノーボ暫定監督は選手たちに「後半は誇りに思うようなプレーができたんじゃないか」と声を掛けたと話した。

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 横浜FMは2日前に今季招聘したスティーブ・ホーランド監督を解任し、ヘッドコーチだったキスノーボ暫定監督体制で臨んだ。しかし、このゲームはアクシデントや決定的な場面でのミスが多かった。まず、試合開始からのファーストプレーで相手選手と競り合ったMF宮市亮が、頭と頭の接触で倒れ込んで担架で運び出され試合続行不可能で交代に。現地時間26日からはサウジアラビアに移動してのAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)準々決勝以降の試合も待っているだけに、そこまで影響する可能性もあるものになってしまった。

 キスノーボ暫定監督は「見た感じでは脳震盪という話は受けている。しかし、詳しい症状はメディカルと話せていない。大丈夫とは聞いているが、ACLEについてはまだ分からないので、今言えることはない。もちろん、キックオフ直後に嫌なことが起こると予測不可能だ」と試合後に話した。

 さらに0-1で迎えた後半開始直後には自陣右サイドの低い位置でのスローインでDF松原健が中央まで投げ、浦和MF渡邊凌磨に追われたDF諏訪間幸成が右足で大きく蹴ろうとしたところでまさかのキックミス。ボールがゴール前に転がってしまう事態となり渡邊が難なく押し込んで2点差になった。諏訪間は「自分が試合を壊してしまった。時間はあったし、自分の準備ができていなかった。ああいうミスをしたことはなかった。自分にがっかりしている部分と、もっともっとやらないといけない部分もある」と、消沈した様子で話した。

 その後、1-2とした後半39分にはFWヤン・マテウスのクロスをFWエウベルが落とし、FW植中朝日がゴール前数メートルからフリーで押し込むだけの決定機を得るも、まさかのシュートミス。アクシデントと両ゴール前でのミスが重なり、最終的に1-3で敗れてまさかの最下位転落でアジアの頂点を目指す舞台へ移動することになった。

 とはいえ、0-2になった後のゲームは浦和を押し込んでいたのも事実であり、浦和のマチェイ・スコルジャ監督もこのゲームを「植中のシュートのところは非常にラッキーだったと思う。本日はあまりにも簡単に作られたチャンスがあった」と話した。スコアが与える印象よりも拮抗したゲームだったのは確かだろう。

 キスノーボ暫定監督は「監督が解任になり、1日、24時間でこの試合に向かった。たくさんのことを修正するのは時間的に難しかった」としたものの、「2失点後のリアクション、選手たちは焦れることなくやってくれたと思う。試合後に関しては、後半は誇りに思うようなプレーができたんじゃないかと言った。ここ何週間か受け身になるような試合の後、ボールを握って怖がらずに前へ向かったのが見られた後半だし、誇りに思っていいと伝えた」と試合後の会見で話した。

 この後、アジア王者を目指すモチベーションと移動が挟まり環境が変わることがプラスに働くか。前回は決勝で涙をのんだ舞台だけに、浦和戦で得た手応えをつなげられるのか注目される。

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