監督から苦言→相手エース封じ 1か月ぶりスタメンで見せた真骨頂「なんでこれをやらなかったんだ」

名古屋DF三國ケネディエブスが広島戦の2-1勝利に貢献
名古屋グランパスは4月20日、J1リーグ第11節でサンフレッチェ広島と対戦し2-1で勝利を収めた。名古屋DF三國ケネディエブスは1か月以上ぶりのリーグ戦スタメンで勝利に貢献。自身が披露した好パフォーマンスについて「なんでこれを開幕からやらなかったんだって思った」と振り返った。
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三國は昨季アビスパ福岡から名古屋に加入し、3バックの中央で活躍した。リーグ戦では35試合に出場し、チームのルヴァンカップ制覇に貢献。しかし、今季は開幕からチームの不調とともに自身も不安定な守備を露呈。前節のガンバ大阪戦(0-2)では失点に絡むと、試合後には長谷川健太監督から「守備がお粗末だった」と苦言も呈されていた。
そんな三國は広島戦で3月15日の東京ヴェルディ戦以来となるリーグ戦での先発に名を連ねた。互いに3バックでミラーゲームとなり、三國は相手のキーマンであるエースFWジャーメイン良とマッチアップ。それでも当たり負けせず、昨季見せたような素晴らしいプレーを見せた。
「本当に状況も状況なんで、この前のルヴァンまでの試合を振り返って、そういった迷いっていうのを一度ここでリフレッションというか、リセットして今日は挑めた。すっきりした状態で試合に臨めたのが良かったです」
試合は名古屋が2点を先行し、終盤に1点を奪われたがなんとか逃げ切り勝利を収めた。「チームとしていい守備ができた」と触れつつ、ジャーメインを抑え込んだ自身の出来に「チームが勝つうえで、相手のキーマンとなる選手をまず自分が潰さないといけないっていうのは常に思ってやってるんで。今日はそれがしっかりできたので良かったと思います」と振り返った。
前半にはガッツポーズも「珍しく気持ちが出ちゃいました」
名古屋は後半36分1点を返され、さらに押し込まれるなかで何度もクロスを上げられたが、三國を筆頭にしっかりと跳ね返した。失点後もずるずると下がらなかった点について「しっかり冷静に対応できたなって」と言及した。
さらに積極的に相手にアタックし、高い身体能力を生かしたプレーを披露。得意な3CBの中央で「これぞ三國」というプレーを見せたが、「自分もやりながら思ってました。なんでこれを開幕からやらなかったんだって思ってました」と自画自賛のパフォーマンスだったと明かした。
前半にはジャーメインとサイドラインで競り合い、マイボールにした際には珍しくガッツポーズも見せ気合いが入った一面を見せた。「本当にちょっと珍しく気持ちが出ちゃいましたね。まあでも本当にあれでチームもちょっと引き締まったと思いますし、自分がもっとアグレッシブに相手を完封するぐらいの勢いでやれば、周りも自ずと付いてきてくれる思うので、そういったところをしっかりと前面に出してやっていきたいなとに思います」と次の試合に目線を向けた。
今季は浦和レッズから加入したDF佐藤瑶大にポジションを奪われつつあり、まだまだ粗削りだが24歳で身体能力も高い。三國が自身を取り戻し、復活となれば降格圏を脱したチームとともに浮上していくはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi)