札幌・岩政監督が静かな怒り「ひどい試合」 一触即発の展開も…数的不利よりも崩れた“原因”

前半25分にDF馬場晴也が危険なタックルで一発退場
北海道コンサドーレ札幌は4月12日、アウェーでJ2第9節の水戸ホーリーホック戦に臨み、1-3で敗れた。札幌の岩政大樹監督は試合後、「いろんな意味でひどい試合だった」と総括した。
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試合の前半はかなり荒れた展開になった。開始早々の前半4分、ホームの水戸はFW奥田晃也が先制ゴールを挙げた。札幌も同23分にMF近藤友喜がCKから同点ゴールを決めて、ここから反撃に転じたいところだった。しかし、その直後にMF馬場晴也が相手への危険なタックルで一発退場となり、数的不利に陥ってしまう。
さらにキックオフ直後から水戸DF鷹啄トラビスと小競り合いを繰り返していたFWアマドゥ・バカヨコが、前半28分にイエローカードを受ける。その直後にもボールを保持していた相手に対して危険なタックルを仕掛けた。両チームの選手が入り乱れるような状況になったが、カードこそ出なかったものの、冷静に戦況を見ていた岩政監督はここでバカヨコをベンチに下げてDFパク・ミンギュを投入した。
一人少なくエースも早々にベンチに退いた札幌に対し、水戸は前半アディショナルタイム3分にMF渡邉新太が左足でゴールを決めて前半を2-1とリードして折り返した。さらに後半21分にも渡邉が追加点を挙げた水戸は、札幌に反撃を許さずに3-1で勝利している。
試合後、フラッシュインタビューに応じた岩政監督は、「いろんな意味でひどい試合だったと思います」と試合を総括。レッドカードで退場者が出たことでゲームプランが崩れたかと問われると、「風もありましたのでいろんな意味で、ゲームプラン自体は崩れていきましたけど」と、強風で思うようなプレーができなかったことを指摘しつつ、さらなる問題を口にした。
「一番大きく崩れたのは、1試合勝ったらまた同じように開始早々の失点が出てきたこと。あのような軽い失点が何度も起こっています。一度解決したら、また出てくる。この辺は甘さとしか言えない」と、怒りをにじませた。
ハーフタイムを機に、少し盛り返せたのではないかという質問には、「流れ自体は退場者が出たあとの前半の時間から、後半の1-3になる時間くらいまで、ある程度狙いとするコントロールができていました。そこは10人になって逆にやりやすくなる面もありますので、そこはうまく戦えていました。けれども2点目の失点ですね。自分たちがコントロールできている時間帯で、また軽い失点が生まれてしまった。そこは大きな課題だと思います」と再度、失点の仕方を問題視した。
アウェーながらもこの試合には1000人を超える札幌のサポーターがスタジアムに集まったという。試合後も熱い声援を送っていたファンに向け、指揮官は「何度も何度もというか、同じようなことが起こっているので。同じようなことをお願いするのも心苦しいところですが」と前置きし、「選手たちをリフレッシュさせて、なぜこのようなことが起こっているかもう一度見つめ直しながら、謙虚に戦っていくことが大事だと思っています」と話した。今季早くも6敗目を喫し、17位と沈む札幌。次節ホームに帰り、上昇するきっかけを掴むことができるか。