J1で珍事 オフサイドでゴールが”5回”取り消し…C大阪が後半AT12分に劇的弾「人生で出るドーパミン全部出ました」

(左から)ラファエル・ハットン、ルーカス・フェルナンデス、進藤亮佑のゴールが取り消しに【写真:徳原隆元】
(左から)ラファエル・ハットン、ルーカス・フェルナンデス、進藤亮佑のゴールが取り消しに【写真:徳原隆元】

鹿島にはホームで12連敗中だった

 セレッソ大阪は4月12日、J1リーグ第10節でホームで鹿島アントラーズと対戦し、1-0で勝利した。この試合ではビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入もあり、セレッソが決めた計5回のゴールが取り消しとなる珍事が起きた。それでも、後半アディショナルタイムにDF進藤亮佑がコーナーキック(CK)から決勝点を決めてC大阪が競り勝った。

 まずは後半10分、CKの流れから、左サイドのMFルーカス・フェルナンデスがゴール前へクロス。このボールをFWラファエル・ハットンが頭で押し込んで均衡を破ったかに思われた。だがVARにより、わずかに右足の先が出ていたことが判明し、取り消しとなった。

 同19分にもゴール左に抜け出したハットンが中に折り返すと、ルーカス・フェルナンデスが押し込み、ネットを揺らしたが、オフサイドの判定となった。

 続いて同22分、左サイドからのフリーキックでルーカス・フェルナンデスがゴール前に絶妙なボールを送ると、タイミングよく飛び込んだ進藤が頭で押し込む。しかしここで再びVARが入り、わずかに右足で出ていたことから取り消された。

 さらにアディショナルタイムの49分、セットプレーの流れからMF中島元彦のクロスをMF田中駿汰がヘディングで押し込んだ。だがGKの前でボールを避けたハットンがボールに関与したとされて、またしても幻のゴールとなった。同50分にはカウンターからハットンが右足シュートでゴールネットを揺らすもオフサイド判定。5回ものゴールが取り消される珍事が起きた。

 それでも諦めないセレッソは同52分、ルーカス・フェルナンデスがペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。キッカーを務めたのはハットン。ゴール左下に蹴ったが、GK早川友基が抜群の反応でストップ。またもやゴールを割ることができなかった。

 そしてその後えたCKからついにゴールをこじ開けた。同57分、左サイドからのCKでファーサイドに流れてきたボールを進藤が右足でねじ込んだ。何度も何度もゴールを取り消されながらも、訪れた待望の瞬間に、選手も、スタンドも、喜びを爆発させた。試合はこのまま1-0で終了。試合後、進藤は「人生で出るドーパミンが全部出ましたね」と独特の言い回しで喜びを表現した。ホームでは12連敗中だった相手に、劇的な展開で勝ち点3を得た。

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