闘莉王が“DF目線”でユベントスの堅守を解説 バルサ完封の要因は「GKから逆算できる強み」
闘莉王も脱帽する40歳ブッフォンの“不動心”
来年1月に40歳の誕生日を迎えるブッフォンだが、いまだに世界トップクラスのセービング能力を誇る。バルセロナとの本拠地第1戦では相手の猛攻を阻止。リオネル・メッシからの完璧なスルーパスに抜け出した司令塔アンドレス・イニエスタのシュートを、左手一本で止める圧巻の守備も披露した。
「(相手と)1対1になっても全然動かない。我慢が違う。バルセロナとはGKの部分で大きな違いがあった。あれは凄いよ」と、闘莉王は絶体絶命のピンチにも動じないブッフォンの不動心に脱帽していた。
“最強の矛”バルサとの決戦を制した“最強の盾”ユベントスは、1995-96シーズン以来のCL制覇に大きく近づいている。
「一番強いオフェンスと一番強いディフェンスの戦いだったのかな。昔モウリーニョ時代のインテルが、CLで優勝した時のよう。ベタ引きしてそこからカウンターを狙う、“ザ・イタリア”でしたね。当時のインテルよりも今のユベントスはカウンターが数段鋭い。個人的には、こういうサッカーは嫌いではない。魅力的ではないかもしれないけれど、効率面で優れている。サッカーは勝敗を競うもの。勝たなければ意味はない」
リアリストとして知られる闘莉王も共感するユベントスは、欧州の頂点に返り咲くことができるのか。準決勝の戦いでも、今大会10試合2失点という鉄壁の守備が威力を発揮するはずだ。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images