壮絶な“神奈川ダービー”はドロー 後半44分から両軍合わせて3ゴール…横浜FMは4戦勝ちなし

横浜FMはリーグ戦では今季初の3得点
J1は4月9日に第5節延期分を行い、川崎フロンターレと横浜F・マリノスの神奈川ダービーがUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで開催された。試合は終盤まで川崎が2-1とリードしていたが、後半44分から大きく動く。両チーム点を取り合い、3-3の引き分けに終わっている。
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両チームともにアジアチャンピオンズリーグエリート(ACLE)ファイナルズまで勝ち上がっているが、リーグの成績は対照的。勝てば首位に立てる川崎に対し、横浜FMは最下位に転落する可能性もあった。
中2日でこの試合を迎えた川崎は、前節の町田戦(2-2)からMF河原創以外の先発10人を入れ替えて試合に臨もうとした。しかし、試合前のアップでFW宮城天が負傷。急遽、FWマルシーニョが、今季初出場の元日本代表FW小林悠らとともに先発入りした。一方、中3日の横浜FMはMF山根陸とFWヤン・マテウス以外の9人は前節の東京V戦(0-0)と同じメンバーになっている。
開始早々、横浜FMにアクシデントが起きる。小林に対応したDFジェイソン・キニョーネスが前半5分で負傷交代となり、DFトーマス・デンがピッチに入った。その2分後だった。川崎はヤン・マテウスのパスをカットすると速攻を仕掛け、マルシーニョの折り返しがDFに当たったところをMF大関友翔が拾い、J1初先発で初ゴールを記録した。
先制された横浜FMはボールを保持しながら、川崎の守備を崩しにかかる。前半20分には高い位置でボールを奪い返したFW植中朝日が鋭いシュートをゴールに飛ばしたがGKチャン・ソンリョンにセーブされた。その後も押し込む横浜FMは、同24分にはCKから変化をつけた攻撃を見せてDF永戸勝也がゴールを狙ったが、わずかに左へ逸れていった。
相手陣内で試合を進め続けた横浜FMの攻撃が実ったのは前半41分だった。ヤン・マテウスが右サイドから中央へカットインし、ペナルティエリアの外から左足を振り抜いて1-1とする同点ゴールを決めた。前半終了間際には、エリア内で川崎FW伊藤達哉がMFジャン・クルードに倒され、PKの有無についてVARが入った。しかし、直前のプレーで小林がオフサイドとなり、PKはなく試合は進み、1-1でハーフタイムに入った。
後半のスタートから川崎はMF脇坂泰斗とMF山本悠樹を投入する。これにより川崎がポゼッションする時間が長くなり、前半とは逆に横浜FMがカウンターを狙う展開になった。
互いにチャンスを作る展開のなか、勝ち越しゴールを挙げたのは川崎だった。後半22分、右サイドの高い位置でスローインを得た川崎は、最終ラインのDFセサル・アイダルにボールを回す。アイダルは少しボールを運んでから、約30メートルの距離から左足を振りぬくと、ボールはゴール左に決まり、川崎が2-1と再びリードした。
なんとか追いつきたい横浜FMは、後半44分に右サイドからDF宮市亮のクロスを植中がボレー。DFに当たったボールにMF天野純が反応してゴールに決めて2-2の同点に持ち込んだ。このまま引き分けかと思われたが、横浜FMはさらに攻め込み、ゴール前の混戦からヤン・マテウスが逆転ゴールを決めた。
ところが試合はまだ終わらない。後半AT11分、CKから川崎はDF高井幸大がヘディングでゴールを決めて3-3の同点に持ち込んだ。激闘となった一戦は、これで決着となり、両チーム勝ち点1を分け合った。