首位浮上、町田の大きな“武器”「お前がいなくなるときつい」 チーム救った主将の言葉

主将のDF昌子源はフル出場で体を張った守備を見せた
FC町田ゼルビアは4月6日、J1リーグ第9節で川崎とホームで対戦し、2-2で引き分けた。これで6戦負けなしとなり、敗れた鹿島アントラーズを抜き、今季初めて首位に浮上した。
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試合のボルテージを一気に高めたのが、1−1で迎えた前半41分のシーンだ。ピッチ中央でMF相馬勇紀が、川崎MF河原創から奪おうと、ボールにはチャレンジしていたが、背後から激しくコンタクト。怒りを露わにした河原に対し、熱くなった相馬が突き飛ばし、イエローカードが提示された。ここですかさず、相馬の元に駆け寄っていったのが、主将のDF昌子源だった。
「相馬はあまり熱くなる方ではないので。見え方がどうとか、ファウルがどうとか色んなことはありますけど、ああなった時点で相馬には絶対イエローが出ると思ったので。それ以上にヒートアップして、僕が逆のチームだったら、もう少しつついたら2枚目出るんじゃないかなと思いそうなくらい珍しく熱くなっていた。『お前がいなくなると、今一番チームとしてきつい』という話をして。ジャッジするのはレフェリーですから」
この昌子の言葉で冷静さを取り戻した相馬は、後半6分に右サイドを突破してクロスを送り、FW西村拓真の一時勝ち越しとなるゴールをアシストした。昌子が「相馬の個人技もあれば、(中山)雄太とのコンビネーションもあるし、間違いなくストロングは左サイドなので」と言うように、主将の言葉がチームの“武器”を救った。
試合前まで3位だった川崎との上位対決は痛み分けとなり、結果的に鹿島が敗れたため、首位に浮上。だが勝ち切れなかったことは課題として残った。
「これで6戦負けなしで4勝2分けという数字はそこまで悪くないけど、負けないためにやっているわけじゃない。もうそろそろうちには、勝ち切ることが必要。今日なんて逆転しているわけで、去年は僕ら逆転はほとんどなかった。2-1じゃなくて、3点、4点取りに行く勝ち切る姿勢がないと、なかなか突き抜けられない」
首位浮上も反省を口にした昌子。主将の“言葉”が町田の大きな武器になっている。
(FOOTBALL ZONE編集部・井上信太郎 / Shintaro Inoue)