20歳日本代表は海外へ行くべき?「俺は反対」 柿谷曜一朗が持論を展開「個人的な思いで言うと」

FOOTBALL ZONEのYouTubeに出演した柿谷曜一朗氏【写真:徳原隆元】
FOOTBALL ZONEのYouTubeに出演した柿谷曜一朗氏【写真:徳原隆元】

柿谷曜一朗氏が「FOOTBALL ZONE」の公式YouTubeチャンネルに出演

 昨季限りで現役を引退した元日本代表FW柿谷曜一朗氏が「FOOTBALL ZONE」公式YouTubeに出演。森保一監督率いる日本代表について「徹底解説」した。北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で圧倒的な強さを発揮し、史上最速、世界最速でW杯出場権を得た日本。8大会連続での本大会切符を手に入れた日本代表が強さを見せつける理由とは。サウジアラビア戦で初スタメンを飾ったDF高井幸大についても語った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

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 日本代表のW杯出場が決定した。バーレーン戦で2-0の勝利を掴み取り、7戦目で6勝1分け。史上最速、世界でも開催国を除いて最速の本大会切符だ。かつてブラジルW杯に出場した柿谷さんは今の日本代表の強さを「もうちょっとアジアでは敵がいないようなイメージ」と語った。

「そもそも日本代表のスターティングイレブン、ベンチも含めてJリーグの選手がほぼいない。今までは海外の選手の方が少ないという状況だったのがほぼ全員海外でヨーロッパでプレーしていて、欧州でプレーしていてもメンバーに入れない状況。ちょっとアジアでは考えられないレベルなんじゃないかなと思います。各クラブで主力として出ているような選手ばかりなので、プレーしている場所と経験値の多さが他の国とは比べ物にはならない」

 3月シリーズでは出場権を得た後のサウジアラビア戦を0-0で終えた。この一戦では先発を6人入れ替えて、20歳の高井が初スタメン。ハイパフォーマンスで無失点に抑えたものの、保持率は約77パーセントで相手は“ドン引き”だった。その中で柿谷氏はどのような印象を受けたのか。

「高井選手は素晴らしい選手やけど、Jリーグには同じようなレベルの選手もたくさんいると思う。ただ年齢というところもあると思うし、周りの選手たちと高いレベルでやっていれば、自分のレベルや意識も変わってくる。20歳前後の選手が代表の選手と関わっていくのは大事。さらに周りにJリーグの選手はいない環境でプレーしていると満足していたらあかんな、と本人は思っていると思う。これからW杯に出てくるような強豪国との試合で高井選手がどういうプレーするのか楽しみ。でも、同じポジションには強烈なライバルもたくさんいるでしょうし、そういう相手に森保監督が試してくれるかどうか。Jリーグでアピールしていても高井選手自身が物足りなくなってくるんじゃないかなと思いました」

 現在20歳。高井は今後、海を渡るのか。柿谷氏は持論を展開した。

「俺個人的な思いでいうと、Jリーグから若い選手がどんどん飛び立っていってしまうので、ワンクラブマンがどんどんいなくなってしまうのは寂しい。もちろん海外で活躍している選手を見るのはチームとしてもJクラブのみんなも嬉しいと思いますけど、高井選手が川崎から夏に海外に行かないとW杯に出られないという空気になるなら俺は反対。川崎(フロンターレ)でずっと試合に出てずっと代表に選ばれ続けてほしいという気持ちもある。そこは高井選手が求める場所でもあると思うけど、海外に行って夢を叶えたいと普通はそう思うと思う。若い選手はJリーグ代表という気持ちを持ってプレーしてほしいし、海外に行かなくてもいいんじゃないかなと個人的には思います」

 日本代表にとっても高井の成長は不可欠。もちろん本人の決断が最優先で、より高いレベルを求め続けてもらいたいものだ。

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柿谷曜一朗

柿谷曜一朗(かきたに・よういちろう)/1990年1月3日生まれ、大阪府大阪市出身。セレッソ大阪の下部組織から16歳でプロ契約。徳島ヴォルティスやスイス1部バーゼル、名古屋グランパスでもプレー。U-17W杯で2得点し活躍した。13年東アジアカップで得点王、14年ブラジルW杯に出場するなど国際Aマッチ18試合5得点。華麗なトラップ、ゴールで人々を魅了し、「ジーニアス」と称された。24年限りで現役を引退し、解説やメディア出演など幅広いマルチな活動をしている。

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