鬼木鹿島が強い理由 無敗記録「27」の継続へ…理想と現実のバランス「100じゃなくても勝てる」

ここまで5勝1分2敗とスタートダッシュに成功した
鹿島アントラーズの鬼木達監督が4日、6日にホームで行われるJ1リーグ第9節の京都サンガFC戦に向けて取材に応じた。2日のサンフレッチェ広島戦では0-1で敗れ、開幕戦以来となる今季2敗目を喫したが「今日も選手たちは全員いい表情をしていたし、自分自身も切り替えることが一番重要だという話をしていますので。ゲームも悲観する内容ではなかったですし、終わったことに引っ張られるのではなくて、下を向く必要はないと思っています」と前を向いた。
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今シーズンから就任したばかりだが、5勝1分2敗で首位に立っている。「まだ反省点はめちゃくちゃいっぱいあるので」と満足はしていないが、「勝ちながら、首位にいながら修正できるというのは選手たちの頑張りがあってこそだと思うので、それはいいですよね」とここまでを振り返った。
スタートダッシュが切れた要因は、理想と現実のバランスにある。日々の練習では技術を高めて「魅了して勝つ」という理想は追いつつも、目の前の試合では勝つための現実的な判断ができるのが鬼木采配の真骨頂。「理想がどこにあるかは別として、現状が60だろうが、50だろうが、70だろうが、それでも勝てるようにするのが自分の仕事。自分たちが思っている100ではなくとも、勝てるという風には思っています。(チームを作る)過程の中だから勝てないとか、そういう言い訳をするつもりもない」と言い切った。
現在、ホームゲームでは27戦連続無敗と圧倒的な強さを誇る。「あのスタジアムでやること自体、選手たちのモチベーションも非常に高いですし、あの声援の中でやれることが自分たちにアドバンテージになっていると思います。ただアドバンテージをもらうためには、自分たちの姿勢があって初めて、大きな声援で後押ししてくれると思います。記録はありますけど、誰一人そこの意識はなくて、とにかく一戦必勝で勝つこと。そこを求め続けていきたい」。史上最多4度のJ1優勝に導いた名将が率いる鹿島が、再び勝利を積み重ねていく。
(FOOTBALL ZONE編集部・井上信太郎 / Shintaro Inoue)