アトレティコ下部組織が見た“日本サッカー” 9試合で57得点1失点…来日で与えた衝撃

「コパ・トレーロス2025」に参戦、圧倒的な強さを見せつけて優勝した
静岡県御殿場市で3月27日から5日間、ジュニア年代の国際大会「コパ・トレーロス2025」が開催された。国内強豪のほか海外クラブも招待され、U-12とU-11の部それぞれ40チームが参加し、U-11はスペインから参戦したアトレティコ・マドリードが圧倒的な強さを示して優勝。監督がスペインと日本のサッカーについて語ってくれた。
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言わずと知れたスペイン名門のアカデミーは、史上最強とも噂されるメンバーを引っ提げて来日。横浜F・マリノス、アスルクラロ沼津、鹿島アントラーズ、川崎フロンターレといったJリーグクラブの下部組織を次々と撃破していった。決勝でもFC PORTAを4-0で破り、9試合で57得点1失点。他を寄せ付けぬ強さで見るものに衝撃を与えた。
スペインから子供たちを率いてはるばる来日したのは、パブロ・カンポス・デル・ポソ監督。「友好クラブであるファンルーツが招待してくれたことにとても感謝しています。もちろん、この遠征には多くの努力と責任が伴いますが、それ以上に私たちの選手にとって、文化面でもスポーツ面でも素晴らしい学びの機会を提供してくれるとても価値のあるものです」と大会への感謝を語った。
超名門のアカデミー指導者として、「スポーツ面で成功した選手もいれば、成功する機会に恵まれなかった選手も指導してきました」と振り返るデル・ポソ監督。「サッカーを指導する上で最も重要なことは、楽しむことと、フットボールを教育のツールとして使い、フットボーラーを総合的に育成することだと考えています」と指導論を明かした。
日本の少年たちも、あのアトレティコと対戦できるチャンスに実力以上の力を発揮。しかし、それをも跳ね返す強さを見せたことで、多くの刺激を与えたのは間違いない。それでも、デル・ポソ監督は「優勝してチャンピオンになったという思いはなく、日本や海外のチームの素晴らしい選手たちと日々を共にする機会をいただけたという気持ちです」と謙虚に語る。
また、3日間という短い期間ではあったものの、日本の子供たちが見せるサッカーに鋭い視線。「彼らは異なる文化を持つ国々です。私の視点から見ると、日本のサッカーは秩序と規律を重んじていますが、スペインのサッカーは選手に創造性と決断力を伸ばす余白を与えている部分が特徴です」と、指導者目線でのプレースタイルの違いを教えてくれた。
近年、アンドレス・イニエスタらがJリーグでプレー。「多くの有名なスペイン人選手が日本でプレーするようになったので、日本サッカーに対する知識は増えました」というデル・ポソ監督。「日本サッカーには大きなポテンシャルがあると思います。そして彼らが素晴らしいことを成し遂げるチャンスを手にし、成長し続けると確信しています」とエールを送ってくれた。