日本代表が予選無敗の訳 森保Jに浸透する“共通認識”…「使い分け」でさらに進化も【見解】

予選無敗の森保ジャパンが進化するために必要な要素とは?【写真:Noriko NAGANO】
予選無敗の森保ジャパンが進化するために必要な要素とは?【写真:Noriko NAGANO】

【専門家の目|太田吉彰】森保ジャパンは1年以上無敗を継続

 森保一監督率いる日本代表は3月25日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選サウジアラビア戦を0-0で終えた。それでも最終予選では無敗を継続しているなか、森保Jの強さの秘訣を元日本代表MF太田吉彰氏に聞いた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 日本はこの3月シリーズ前までで、最終予選6戦5勝1分でグループ首位を独走。3月20日のバーレーン戦で勝利し、3試合を残して史上最速の本大会出場を決めた。また、25日のサウジアラビア戦では2年4か月ぶりに無得点に終わったが、無敗は継続となった。

 昨年頭に行われたアジアカップベスト8でイラン代表に敗戦して以来、1年1か月以上負けなしだが、太田氏は「絶対簡単じゃないと思いますし、1戦1戦を大切に戦ってたからこそだと思います。1人1人が全力でチームのためにっていうところで、今すごくコンビネーションもいいですし、同じ絵を描けてるっていいますか、共通意識がものすごくはっきりしてます。だから誰が出てもすごくいいサッカーしますよね。そのなかでも長友選手が現役で、代表でバリバリチームを支えながらやってますから、そういう人たちがしっかりと引っ張ってるんじゃないかなという印象ではありますね」と強さの秘訣に言及し、最年長38歳の長友佑都の存在の大きさにも触れている。

「攻撃のところですよね、世界もかなり速いじゃないですか。判断スピードもですけど、チーム全体としてよりスピードアップしてくるともっともっと素早い攻撃ができる。でも速いだけじゃサッカーにならないですから、今かなりボールキープできる時間帯も増えてますので、そういったところの使い分けたところですね。使い分けができるようになるともっと素晴らしいチームになるんじゃないかなと思います」とアジアの中ではトップでも、世界的に見たらまだまだ改善もあり、速攻と遅行の使い分けを上手くできればより、上のレベルに行けると断言している。選手個々のレベルが上がっているだけに、攻撃のバリエーションが増えれば初のW杯ベスト8、さらにその先の目標も近づくはずだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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太田吉彰

おおた・よしあき/1983年6月11日生まれ、静岡県出身。ジュビロ磐田ユース―磐田―仙台―磐田。J1通算310試合36得点、J2通算39試合4得点。トップ下やFW、サイドハーフなど攻撃的なポジションをマルチにこなす鉄人として活躍した。2007年にはイビチャ・オシム監督が指揮する日本代表にも選出。2019年限りで現役を引退し、現在はサッカー指導者として子どもたちに自身の経験を伝える活動をしている。

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