森保J初スタメンで「化け物級」 代表OB驚き…J逸材の躍動がもたらした意義【見解】

初先発で好プレーを見せた高井幸大【写真:徳原隆元】
初先発で好プレーを見せた高井幸大【写真:徳原隆元】

【専門家の目|大津祐樹】20歳CB高井が示したもの

 日本代表は、3月の北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でバーレーン(2-0)、サウジアラビア(0-0)と対戦し、1勝1分の成績だった。予選2試合を残し、本大会出場を決めたなかで、サウジ戦では20歳のセンターバック(CB)高井幸大(川崎フロンターレ)が代表初スタメンを飾り、攻守に躍動。元日本代表FW大津祐樹氏は、A代表を担える逸材が国内組から出現した意義に注目している。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 バーレーン戦(20日)からスタメン6人を入れ替えて臨んだサウジアラビア戦で、高井はA代表初スタメンを飾り、3バックの一角を担った。前半から落ち着いたプレーぶりを披露し、同9分には鋭い縦パスを起点に、FW前田大然のポスト直撃シュートを演出するなど、90分攻守において存在感を放った。

 チーム最年少の20歳とは思えない落ち着いた振る舞いは反響を呼び、森保一監督も「この試合の流れを作ってくれた」と手放しで称えたほど。先発デビュー戦でほぼ完璧と言えるパフォーマンスを見せた逸材について、大津氏は「100点と言ってもいいぐらいのパフォーマンスだった」と言い、そのプレーぶりに熱視線を送る。

「20歳の選手が試合に出るとなれば、普通は緊張してなかなか難しい。ただそんな様子もなく、メンタルも化け物級に強いのかなっていう印象でした。おそらく、自分のパフォーマンスに対して、かなり自信があるんじゃないかなっていうところは見ていても感じましたし、日本サッカー界にとって相当なインパクトだったんじゃないでしょうか」

 高井はこの試合、国内組として唯一のスタメン出場。欧州クラブに所属するメンバーが大多数を占めるなかで、堂々たるプレーぶりを発揮した意義は大きいと、大津氏は説く。

「やっぱり国内から出るってすごくいいことで、日本のレベルも上がっていることになる。競争っていう観点から言うとで、海外でプレーしてる選手たちを上回って、国内の選手たちが代表に争いに食い込んでくると、よりレベルが高くなっていく。そういう意味ではすごくいいニュースだった」

 高井がA代表で示したプレーとその評価は、同世代の国内組にも大きな刺激につながる。大津氏は「高井選手の活躍に刺激を受けて、成長につなげる選手たちがまた出てくるかもしれません。その選手たちが日本代表になっていくっていう図式に当てはまってくるんじゃないか」と語り、新たなサイクルの誕生に期待を寄せた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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大津祐樹

おおつ・ゆうき/1990年3月24日生まれ、茨城県出身。180センチ・73キロ。成立学園高―柏―ボルシアMG(ドイツ)―VVVフェンロ(オランダ)―柏―横浜FM―磐田。J1通算192試合13得点、J2通算60試合7得点。日本代表通算2試合0得点。フットサル仕込みのトリッキーな足技や華麗なプレーだけでなく、人間味あふれるキャラで愛されたアタッカー。2012年のロンドン五輪では初戦のスペイン戦で決勝ゴールを挙げるなど、チームのベスト4に大きく貢献した。23年シーズン限りで現役を引退し、大学生のキャリア支援・イベント開催・備品支援・社会人チームとの提携・留学などを行う株式会社「ASSIST」の代表取締役社長を務める。2024年から銀座の時計専門店株式会社コミットの取締役に就任。

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