浦和監督が明かす“ルヴァン免除”の「悪い側面」 意外な影響とは?…「容易ではなかった」

浦和はクラブW杯参加のためルヴァンカップは9月以降に出場する
浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、3月26日のトレーニング後に定例会見を実施。代表活動による中断期間のトレーニングに前向きな言葉を残した一方で、「公式戦のようなプレッシャーを再現することは難しい」と、ルヴァンカップの戦いが免除されていることに触れた。
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浦和は開幕4試合未勝利と苦しんだのち、第5節のファジアーノ岡山戦で初勝利。続く鹿島アントラーズ戦は終了間際まで1点リードしていたものの、セットプレーの二次攻撃から追い付かれ引き分けに持ち込まれた。しかし、全体的には開幕当初の不振を脱してきた感もあり、指揮官は「できれば、この期間に公式戦を1試合やる中断のない流れでやりたかった」と苦笑いした。
一方、この中断期間中にはMF渡邊凌磨が復帰しトレーニングに完全合流するなど良いニュースもある。それをスコルジャ監督は「彼はキープレーヤーだ。スキルがあるだけでなく、素晴らしいキャラクターを持っている」と喜んだ。
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場するクラブを除き、多くのJ1クラブがこの期間にルヴァンカップの試合を戦った。しかし浦和は、6月開幕のクラブ・ワールドカップ(W杯)に出場することによりルヴァンカップと天皇杯は早い段階での戦いが免除されシードとなり、9月以降のラウンドからの出場になっている。これは、リーグ戦でなかなか出場機会のない選手や、若手が公式戦のピッチに立つ機会を失っているという見方もできる。
指揮官は「今このタイミングでカップ戦に参加していない悪い側面はそこになるだろう。なぜなら、練習試合に強い相手を用意したとしても、公式戦のようなプレッシャーを再現することは難しいからだ」と話す。
そのうえで、開幕からの6試合をあまり大きなメンバー変更をせずに戦ったことについて「正直なところ、この6試合のことを考えてもマネジメントが容易ではなかった。結果があまり出ていない中でも、私はスタメンの選手がプレーする時間をできるだけ長くしようという方針でやってきた。例えば2-0、3-0とリードしていてサブの選手を投入するゲームはなかった」と、コアメンバーのプレータイム共有を優先した負の側面があることに触れた。
今後、浦和は4週間で7試合を戦う日程を迎える。3月21日に東洋大学と行ったトレーニングマッチ(5-0)について「サブの選手たちの連係も見られたので非常に良かった。これから連戦があるので、その役割も増えていくだろう」と話した指揮官だが、レギュラーとサブの間に試合勘やコンディションの差が出てくる状況をどうマネジメントできるか、その手腕も問われることになりそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)